極太アスパラが手に入ったので、春のごちそうを二皿作りました
極太アスパラが手に入りました。
見た瞬間に思いました。
これは、ただ茹でてマヨネーズを添えて終わらせてはいけない。
アスパラ本人が、台所のすみで「私、今日かなり仕上がってますけど?」という顔をしている。
こういう食材に出会った日は、料理人として少し背筋が伸びます。
というわけで今回は、極太アスパラを使って二皿作りました。
アスパラグリルと、アスパラリゾットです。
アスパラグリルは、以前にも作った三國式の焼き方をベースにしています。
ただし今回はソースが違います。
くんのトリュフ醤油ソースに、エシレバター。
さらに、ゆで卵の白身はほろほろにすり、黄身はとろりんと。
アスパラの甘み、トリュフ醤油ソースのコク、エシレバターの香り、卵黄のまろやかさ。
これはもう、春野菜というより、アスパラが正装してレストランに出勤してきた一皿です。
そしてもう一皿は、アスパラの皮と下の方の茎まで使ったリゾット。
食材を最後まで使い切ると、料理はやっぱりおいしくなります。
アスパラは穂先だけではありません。
皮も、下茎も、ちゃんと春を持っています。
今回作った料理
| 料理 | 内容 |
|---|---|
| 一皿目 | 極太アスパラグリル |
| ソース | くんのトリュフ醤油ソース+エシレバター |
| 添え物 | ほろほろにした白身、とろりん半熟黄身 |
| 二皿目 | アスパラリゾット |
| リゾットの出汁 | アスパラの皮と下茎、鶏だし |
| リゾットの具材 | グリーンアスパラ、干しエビ、エシレバター、粉チーズ |
安住紳一郎の日曜天国でも、アスパラの調理の話が紹介されていました
ちょうど、安住紳一郎の日曜天国でもアスパラの調理の仕方が紹介されていました。
ラジオでアスパラの話を聞くと、不思議なもので、もう頭の中はアスパラです。
冷蔵庫にアスパラがあるだけで、こちらの姿勢まで少し正されます。
しかも今回は極太アスパラ。
普通のアスパラが一般職なら、極太アスパラは部長待遇です。
これはちゃんと焼かないといけません。
今回は、以前作った三國式の焼き方をベースに、くんのトリュフ醤油ソースとエシレバターを合わせました。
ラジオで聞いたアスパラの記憶と、台所にある極太アスパラ。
この二つがそろったら、もう作るしかありません。
極太アスパラは、じっくり焼くと甘みが出る

極太アスパラは、細いアスパラとは別物です。
火を入れると、噛んだ瞬間にじゅわっと甘みが出ます。
アスパラというより、アスパラ型の天然スープです。
今回はフライパンでじっくり焼きました。
強火で一気に焦がすというより、アスパラの中の水分を残しながら、表面に香ばしい焼き目をつけていくイメージです。
この焼き目が大事です。

ただの緑の棒だったアスパラが、焼き目をまとった瞬間に「料理」になります。
少し焦げたところの香ばしさ。
中から出てくる甘み。
この差があるから、シンプルな焼きアスパラはおいしいんです。
アスパラグリルの材料
食べチョクにも極太アスパラあります⇩

| 材料 | 分量の目安 |
|---|---|
| 極太アスパラ | 4本 |
| 卵 | 1個 |
| くんのトリュフ醤油ソース | 適量 |
| エシレバター | 適量 |
| 塩 | 少々 |
| オイル | 少量 |
くんのトリュフ醤油エシレバターソース
今回のアスパラグリルの決め手は、くんのトリュフ醤油ソースです。
このソースは、以前の記事で作ったものを使っています。
醤油、オイスターソース、紹興酒、みりん、太白胡麻油、トリュフゼストを合わせた、旨味の強い濃厚ソースです。
詳しいレシピはこちらに書いています。
もともとは和牛ステーキやハンバーグに合わせた濃厚ソースですが、今回は極太アスパラに合わせるため、エシレバターを加えて少しやわらかく仕上げました。
トリュフ醤油ソースだけだと、アスパラには少し強い。
そこにエシレバターが入ることで、香りに丸みが出ます。
醤油の香ばしさ。
オイスターソースの旨味。
紹興酒の奥行き。
トリュフゼストの香り。
そしてエシレバターの乳脂のコク。
これはもう、アスパラに着せるオーダーメイドのジャケットです。
ただし、ソースはかけすぎないのがポイントです。
主役はあくまで極太アスパラ。
ソースは名脇役。
「私が主役です!」とソースが前に出すぎると、アスパラが楽屋に戻ってしまいます。
香らせる。
まとわせる。
支配しない。
ここが大事です。
ゆで卵は白身と黄身を分ける
今回おもしろいのが、ゆで卵の使い方です。
白身はほろほろにすって、ふわっと添えます。
黄身はとろりんとした半熟にして、アスパラにからめる。
白身は軽く、黄身は濃厚。
同じ卵なのに、役割がまったく違います。
白身は雪。
黄身はソース。
アスパラ、トリュフ醤油、エシレバター、卵。
この組み合わせは、もう間違いありません。
朝の情報番組なら、ここで「今日の運勢1位はアスパラ座です」と言いたくなるくらい、相性がいいです。
アスパラグリルの作り方
| 工程 | 作り方 |
|---|---|
| 1 | アスパラの根元の硬い部分を落とし、必要なら下の皮をむく。 |
| 2 | フライパンに少量のオイルをひき、アスパラを並べる。 |
| 3 | じっくり焼き、ところどころに香ばしい焼き目をつける。 |
| 4 | 卵を茹で、白身はほろほろにすり、黄身はとろりと仕上げる。 |
| 5 | トリュフ醤油ソースにエシレバターを合わせ、香りとコクを出す。 |
| 6 | 器にソースを敷き、焼いたアスパラ、白身、黄身を盛り付ける。 |
アスパラの皮と下茎は捨てない

そして、もう一皿。
アスパラリゾットです。
ここで大事なのが、アスパラの皮と下の方の茎。
普通なら捨ててしまいがちな部分ですが、ここに香りがあります。
今回はアスパラの皮と下茎、そして鶏だしでスープを作りました。
このスープで米を炊いていくと、リゾット全体にアスパラの香りがじんわり入ります。
表に出ているアスパラだけがアスパラではありません。
皮も下茎も、裏方としてしっかり働いています。
テレビで言えば、カメラには映らないけれど、番組を成立させている音声さんや照明さんです。
アスパラ界の名スタッフ。
それが皮と下茎です。
アスパラリゾットの材料
| 材料 | 分量の目安 |
|---|---|
| 米 | 1合弱 |
| グリーンアスパラ | 適量 |
| アスパラの皮・下茎 | 適量 |
| 鶏だし | 適量 |
| 干しエビ | 適量 |
| エシレバター | 適量 |
| 塩 | 適量 |
| 粉チーズ | 適量 |
干しエビの旨味で、アスパラの甘みを支える
今回のリゾットには、干しエビも入れました。
アスパラの香りだけだと、きれいだけど少し軽い。
そこに干しエビの旨味が入ると、味の土台がぐっと安定します。
アスパラの青い香り。
鶏だしの丸み。
干しエビの旨味。
最後にエシレバターと粉チーズでまとめると、やさしいのに満足感のあるリゾットになります。

リゾットは派手な料理ではありません。
でも、こういう一皿がしみじみ美味しい。
食べ終わったあとに、あれ、もう少し食べたいな、と思うタイプの料理です。
これは危険です。
おかわりの理由が「確認のため」になってしまいます。
アスパラリゾットの作り方

| 工程 | 作り方 |
|---|---|
| 1 | アスパラの皮と下茎、鶏だしを合わせてスープを作る。 |
| 2 | 鍋に米を入れ、スープを少しずつ加えながら炊いていく。 |
| 3 | 途中で干しエビを加え、旨味を出す。 |
| 4 | グリーンアスパラを加え、食感と香りを残す。 |
| 5 | 塩で味を整える。 |
| 6 | 仕上げにエシレバターと粉チーズを加えてまとめる。 |
おいしく作るポイント
| ポイント | 理由 |
|---|---|
| アスパラはじっくり焼く | 中の甘みを残しながら、表面に香ばしさを出せる。 |
| 焼き目をつける | 香ばしさが加わり、シンプルでも満足感が出る。 |
| ソースはかけすぎない | アスパラの甘みと香りを消さないため。 |
| 白身と黄身を分ける | 白身の軽さと黄身のコクをそれぞれ楽しめる。 |
| 皮と下茎でスープを取る | リゾット全体にアスパラの香りが入る。 |
| 干しエビを入れる | 旨味の土台ができ、味がぼやけにくい。 |
| バターと粉チーズは最後 | 香りとコクをきれいに残せる。 |
以前のアスパラグリル記事との違い
以前にもアスパラグリルの記事を書いています。

今回も焼き方は三國式をベースにしていますが、ソースが違います。
前回はアスパラそのもののおいしさを中心にしたグリル。
今回は、そこにトリュフ醤油ソースとエシレバター、卵を合わせた、少しリッチなアスパラグリルです。
同じアスパラでも、ソースが変わると料理の印象はかなり変わります。
白いシャツにジャケットを羽織るか、蝶ネクタイまで締めるか。
今回のアスパラは、蝶ネクタイまで締めています。
ソムリエのひとこと
このアスパラグリルに合わせるなら、ワインは白が良いです。
アスパラの青い香り、卵黄のコク、エシレバターの乳脂、トリュフ醤油の旨味。
この組み合わせには、酸がきれいで、香りに少しハーブ感のある白ワインが合います。
たとえば、ソーヴィニヨン・ブラン。
アスパラの青い香りと寄り添ってくれます。
もう少しふくよかに合わせるなら、ピノ・ブランやシャルドネ。
エシレバターと卵黄のコクを受け止めてくれます。
リゾットまで合わせるなら、少し厚みのある白ワインも良いです。
ただし、樽が強すぎるシャルドネだと、アスパラの香りが負けてしまうことがあります。
アスパラは繊細です。
見た目は極太でも、心は意外とナイーブです。
まとめ|極太アスパラは、焼いても炊いても主役になる
今回の極太アスパラは、グリルとリゾットの二皿にしました。
グリルは、アスパラの甘みをしっかり感じる一皿。
トリュフ醤油ソースとエシレバターのコク、半熟卵の黄身が合わさって、かなり贅沢な味わいになりました。
そしてリゾットは、アスパラの皮と下茎まで使った、香りを楽しむ一皿。
食材を最後まで使い切ると、料理はやっぱりおいしくなります。
極太アスパラが手に入ったら、ぜひ焼くだけでなく、皮や下茎も使ってみてください。
アスパラは、捨てるところにもちゃんと春を持っています。
そして、その春は、エシレバターとトリュフ醤油で少しだけおめかしすると、ちゃんとごちそうになります。

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