鶏レバーは、しっとり。
砂肝は、ムッチリ。
そして全体は、太白胡麻油でコックリ。
「しっとり」「ムッチリ」「コックリ」と、食感を表す言葉だけで居酒屋の暖簾が出せそうですが、今回はエペイオスのノンフライオーブンを使って、鶏レバーと砂肝のコンフィを作りました。
フランス料理のコンフィに、アジアの香りがそっと入国しております。

今回の鶏レバーと砂肝コンフィの特徴
今回のポイントは、大きく分けて3つあります。
- 砂肝の銀皮を取り除き、半分にカットする
- 花椒とカレーリーフ入りのソミュール液に3時間漬ける
- 太白胡麻油に浸して、120℃のノンフライオーブンで60分加熱する
一般的な砂肝の「コリコリッ!」という力強い食感もおいしいのですが、今回は銀皮を丁寧に取り除いて半分にカット。
厚みを小さくして火をゆっくり入れることで、強いコリコリ感が和らぎ、しっとりムッチリとした弾力に仕上がりました。
砂肝にも、こんなに優しい一面があったのですね。普段は少々、歯に対して強気です。
材料
鶏レバーと砂肝
- 鶏レバー……適量
- 砂肝……適量
- 太白胡麻油……鶏レバーと砂肝が浸る程度
香りのソミュール液
水400mlに対して塩分濃度8%なので、塩は32gです。
しっかりとした濃度のソミュール液ですが、漬け込む時間を3時間にすることで、鶏レバーと砂肝に均一な塩味とスパイスの香りを入れていきます。

鶏レバーと砂肝の下処理
砂肝の下処理
砂肝は、左右についている硬い銀皮を取り除きます。
銀皮をつけたままでも独特のコリコリ感を楽しめますが、今回目指すのは、しっとりムッチリ。
銀皮を取り除いた砂肝を半分にカットして、厚みを小さくします。
このひと手間によって、砂肝の硬さが和らぎ、コンフィらしい穏やかな食感に仕上がります。
鶏レバーの下処理
鶏レバーは食べやすい大きさに分け、目立つ血の塊や筋を取り除きます。
レバーは下処理を丁寧にすると、仕上がりの雑味が少なくなり、なめらかな食感と濃厚な旨味を楽しめます。
料理は愛情と言いますが、内臓料理の場合は愛情に加えて、少々の根気が必要です。
作り方
1.ソミュール液を作る
鍋に水400ml、塩32g、花椒、黒胡椒、カレーリーフを入れます。
一度加熱して塩を溶かし、スパイスの香りを液体に移します。使用する前に、ソミュール液をしっかり冷ましておきます。
2.鶏レバーと砂肝を3時間漬ける
下処理をした鶏レバーと砂肝を、冷ましたソミュール液に入れます。
冷蔵庫で3時間漬け込み、塩味と花椒、黒胡椒、カレーリーフの香りをなじませます。

3.ザルにあげて水気を切る
3時間漬け込んだら、鶏レバーと砂肝をザルにあげます。
表面に水分が多く残っていると油となじみにくいため、しっかり水気を切ります。
ただし、レバーは崩れやすいので、あまり乱暴に扱わないようにしましょう。
レバーは繊細です。こちらが急いでいるかどうかなど、一切考慮してくれません。
4.太白胡麻油に浸す
耐熱容器に鶏レバーと砂肝を入れ、全体が浸る程度まで太白胡麻油を注ぎます。

ここで使うのが、香りの強い胡麻油ではなく、太白胡麻油です。
太白胡麻油は胡麻を煎らずに搾っているため、焙煎胡麻油のような強い香ばしさがありません。
花椒やカレーリーフの香りを邪魔せず、鶏レバーと砂肝をまろやかに包み込み、味わいに厚みを加えてくれます。
油は単なる加熱のための液体ではありません。
今回に限っては、料理全体をコックリまとめる、かなり仕事のできる調味料です。
今回使った太白胡麻油はこちら
クセが少なく、コンフィ、揚げ物、ドレッシング、お菓子作りまで幅広く使えます。
太白胡麻油を使った他のおつまみはこちら


5.120℃のノンフライオーブンで60分加熱する
太白胡麻油に浸した鶏レバーと砂肝を、エペイオスのノンフライオーブンに入れます。
設定は、120℃で60分。

直火でグラグラ煮るのではなく、油に浸した状態でオーブン加熱することで、レバーの表面が乾きにくくなります。
その結果、鶏レバーはパサつかず、中心までしっとり。
砂肝は銀皮を外して半分にカットしているため、硬すぎず、ムッチリとした歯応えに仕上がりました。
今回使ったノンフライオーブン
コンフィのほか、低温調理、乾燥、ロースト、ピザ、揚げない揚げ物など、料理の幅が広がる一台です。
完成!しっとりレバーとムッチリ砂肝

完成した鶏レバーは、しっとりなめらか。
太白胡麻油をまとった濃厚な旨味がありながら、花椒の華やかな香りとカレーリーフの青い香りがあるため、重たくなりすぎません。
砂肝は、一般的な強いコリコリ感ではなく、歯を押し返すようなムッチリとした弾力。
鶏レバーと砂肝を一緒に食べると、なめらかさと弾力、ふたつの食感を一度に楽しめます。
同じ鶏の内臓ですが、レバーは柔らかさ担当、砂肝は弾力担当。
担当業務が明確なので、会議も短く済みそうです。
花椒とカレーリーフを入れる理由
花椒は、舌が強く痺れるほど大量に入れるのではなく、華やかな柑橘系の香りを加えるイメージで使います。
黒胡椒は、鶏レバーと砂肝の濃厚な旨味を引き締める役割。
カレーリーフは、いわゆるカレー粉の香りとは少し違い、青く爽やかで、どこか柑橘を思わせる香りがあります。
この3つをソミュール液に加えることで、鶏モツ特有の濃厚さに、複雑で爽やかな香りが加わります。
香りの決め手になるスパイス
おすすめの食べ方
出来たてを温かいまま食べてもおいしいですが、少し冷まして味をなじませると、太白胡麻油とスパイスの香りがより一体になります。
- 薄切りのバゲットにのせる
- 粒マスタードを添える
- サラダに加える
- 温かいごはんにのせ、黒胡椒を振る
- 残った香味油をパスタや炒め物に使う
特に残った太白胡麻油には、鶏の旨味、花椒、黒胡椒、カレーリーフの香りが移っています。
にんにくと一緒に温めてパスタに使ったり、きのこ炒めに加えたりすると、二次会まで非常に優秀です。
ただし、鶏肉を加熱した油なので、清潔に扱い、冷蔵保存して早めに使い切りましょう。
ソムリエのひとこと
この鶏レバーと砂肝のコンフィには、酸味があり、渋みが強すぎないワインがおすすめです。
白ワインなら、果実味のある辛口のオレンジワイン。
花椒やカレーリーフの香りと、ワインのハーブや柑橘のニュアンスがよく合います。
赤ワインなら、少し冷やしたガメイやスキアーヴァなど、軽やかで酸味のあるタイプを。
レバーだからといって重たい赤ワインを合わせると、太白胡麻油のコクとぶつかって、口の中が少々、年度末のように忙しくなります。
軽やかな酸味で油を流しながら、レバーの旨味を楽しむのがおすすめです。
鶏レバーと砂肝のコンフィをおいしく作るポイント
- 砂肝は銀皮を丁寧に取り除く
- 砂肝を半分に切り、厚みを小さくする
- ソミュール液は冷ましてから使う
- 漬け込み後はザルにあげ、しっかり水気を切る
- 太白胡麻油に全体を浸す
- 120℃のノンフライオーブンで60分加熱する
- 鶏レバーと砂肝の中心まで十分に火が入ったことを確認する
オーブンの機種、食材の量、大きさ、容器の深さによって火の入り方は変わります。
特に鶏レバーは加熱不足にならないよう、中心まで十分に加熱されていることを必ず確認してください。
まとめ
今回作ったのは、花椒、黒胡椒、カレーリーフを効かせた、鶏レバーと砂肝のコンフィ。
砂肝は銀皮を取り除いて半分にカットすることで、強いコリコリ感が和らぎ、しっとりムッチリとした食感に。
鶏レバーは太白胡麻油に浸して、エペイオスのノンフライオーブンで120℃、60分加熱することで、パサつかずしっとり仕上がりました。
そして太白胡麻油が、花椒とカレーリーフの香りを優しくまとめ、料理全体をコックリとした味わいにしてくれます。
レバーはしっとり。
砂肝はムッチリ。
全体はコックリ。
鶏モツ料理の食感改革、無事に成立です。

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