焼きズッキーニと焼きパプリカの赤紫蘇麹マリネ|縦切りだから味しみ、食感も抜群!

おつまみ・酒肴

夏野菜がおいしい季節になると、冷蔵庫の野菜室で妙に存在感を放ち始めるのが、ズッキーニとパプリカです。

ズッキーニは「そろそろ焼いてください」と静かに訴え、パプリカは赤い顔で圧をかけてくる。

野菜からここまで無言のプレッシャーを受けるとは思いませんでしたが、今回は両方をこんがり焼いて、くんの赤紫蘇麹マリネにしてみました。

これが、実においしい。

焼いて甘みを引き出したパプリカと、しっとりジューシーなズッキーニ。そこへ赤紫蘇麹の爽やかな酸味と、麹ならではのまろやかな旨味が染み込んでいます。

そして今回の大きなポイントは、ズッキーニの切り方。

輪切りではなく、縦にスライスしました。

この切り方が、想像以上に大正解だったのです。

焼きズッキーニと焼きパプリカの赤紫蘇麹マリネ

ズッキーニとパプリカを香ばしく焼き、赤紫蘇麹を使ったマリネ液に漬け込みます。

焼きたてでもおいしいのですが、冷蔵庫でしっかり冷やすと味がなじみ、さらにおいしくなります。

作り置きのつもりで作っても、味見という名の正式な試食が繰り返され、保存容器の中身が順調に減っていきます。

作り置きとは、保存する料理ではなく、作った人が先に食べてしまう料理なのかもしれません。

材料

2~3人分

  • ズッキーニ……1本
  • 赤パプリカ……1個
  • ニンニク……1片
  • オリーブオイル……大さじ1~2
  • 粗挽き黒胡椒……適量

赤紫蘇麹のマリネ液

赤紫蘇シロップについて

赤紫蘇麹の酸味に、ほんのり甘みと丸みを加えてくれます。

くんの赤紫蘇シロップの作り方はこちら

赤紫蘇シロップがない場合は、少量の蜂蜜でも代用できます。

ズッキーニは縦にスライスする

ズッキーニは、縦方向に5~7mmほどの厚さでスライスします。

輪切りも悪くありません。しかし今回のようなマリネには、縦切りのほうが向いていました。

  • マリネ液に触れる面積が広くなる
  • 果肉に味が染み込みやすい
  • 皮が長く残るので食感が崩れにくい
  • 折り畳んで食べたときのしっとり感がよい

焼いて柔らかくなった果肉は赤紫蘇麹のマリネ液をたっぷり吸い込み、皮の部分にはほどよい歯応えが残ります。

切り方を変えただけなのですが、ズッキーニが急に仕事のできる夏野菜になりました。

人も野菜も、向きを変えると持ち味が出ることがあります。

作り方

1.野菜を切る

ズッキーニはヘタを落とし、縦方向に5~7mmほどの厚さでスライスします。

パプリカはヘタと種を取り除き、縦に細長く切ります。

ズッキーニとパプリカの形をそろえると、盛り付けたときにもきれいです。

2.マリネ液を合わせる

保存容器に、赤紫蘇麹、黒酢、赤紫蘇麹シロップ、エキストラバージンオリーブオイルを入れて混ぜます。

赤紫蘇麹の塩味によって仕上がりが変わるので、最初から塩は加えず、最後に味を確認します。

3.ズッキーニを焼く

フライパンにオリーブオイルと薄切りにしたニンニクを入れ、弱火で香りを出します。

ニンニクが色付いたら一度取り出します。

ズッキーニを並べ、中火で両面を焼きます。

動かしすぎず、表面に香ばしい焼き色が付くまで待つのがポイントです。

ズッキーニは急かすと焼き色が付きません。こちらが少し待つ姿勢を見せると、野菜側もきちんと応えてくれます。

焼き野菜には、焼き面の広いフライパンが便利です

野菜同士が重ならず、しっかり焼き色を付けられるフライパンを使うと、水っぽくなりにくくなります。

4.パプリカを焼く

ズッキーニを取り出したフライパンで、パプリカを焼きます。

表面に焼き色が付き、少ししんなりするまで火を入れます。

パプリカは焼くことで青っぽさが抜け、甘みがグッと強くなります。

赤紫蘇麹の酸味と合わせるには、この焼いた甘みが大切です。

5.熱いうちにマリネする

焼き上がったズッキーニとパプリカを、熱いうちにマリネ液へ入れます。

取り出しておいたニンニクも加え、野菜を崩さないように全体を混ぜます。

野菜が冷めていく途中で、赤紫蘇麹の味がじんわり染み込んでいきます。

6.冷蔵庫で休ませる

温かいうちにラップをして、粗熱がとれたら冷蔵庫で30分以上休ませます。

できれば数時間から一晩置くと、ズッキーニの果肉にマリネ液がよく染み込みます。

翌日になると、焼き野菜と赤紫蘇麹がすっかり打ち解けています。

初対面では多少よそよそしかった両者が、冷蔵庫の中で一晩かけて親交を深めたようです。

実際に食べてみると

縦に切ったズッキーニは、しっとりと柔らかいのに、皮の部分にはほどよい食感が残っています。

広い断面から赤紫蘇麹のマリネ液が染み込み、噛むたびに爽やかな酸味と麹の旨味が広がります。

パプリカは香ばしく、驚くほど甘い。

ズッキーニのみずみずしさ、パプリカの濃い甘み、赤紫蘇麹の爽やかさ。そこへ黒酢のコクが加わります。

暑い日に冷蔵庫から出して、そのまま食べたくなる味です。

副菜のつもりで作りましたが、前菜としても十分に主役を張れます。

おいしく作るポイント

焼き色をしっかり付ける

ズッキーニもパプリカも、表面に香ばしい焼き色を付けます。

焼き色は飾りではありません。香ばしさという、目には見えない調味料です。

フライパンに野菜を詰め込みすぎない

一度にたくさん焼くと、野菜から出た水分で蒸し焼きになってしまいます。

面倒でも数回に分けて焼いたほうが、甘みと香ばしさが引き立ちます。

熱いうちにマリネ液へ入れる

焼きたての野菜をマリネ液に入れることで、冷めていく間に味が染み込みやすくなります。

オリーブオイルを入れすぎない

野菜を焼くときにも油を使うため、マリネ液のオリーブオイルは控えめで十分です。

油が多すぎると、赤紫蘇麹の爽やかな香りが隠れてしまいます。

保存について

清潔な保存容器に入れ、冷蔵庫で保存します。

保存期間は2~3日を目安に、なるべく早めに食べ切ってください。

においや色移りが気になる場合は、ガラス製の保存容器が便利です。

マリネや作り置きにはガラス保存容器

赤紫蘇や黒酢を使った料理は色や香りが残りやすいため、洗いやすいガラス製保存容器が使いやすいです。

おすすめアレンジ

大葉やミョウガを加える

仕上げに千切りの大葉や薄切りのミョウガを加えると、さらに夏らしい味わいになります。

モッツァレラやブッラータを添える

赤紫蘇麹の酸味と、ミルキーなチーズは相性抜群です。

冷たいブッラータを中央に置き、その周りにマリネを盛り付ければ、立派な前菜になります。

生ハムを合わせる

パプリカの甘みと生ハムの塩味がよく合います。

バゲットを添えれば、白ワインが静かに開栓を求めてきます。

冷たい麺と合わせる

細めのパスタや半田そうめんにのせてもおいしく食べられます。

マリネ液も余さず使えば、夏野菜の冷製麺として楽しめます。

合わせたいワイン

赤紫蘇麹の爽やかな酸味と焼き野菜の甘みに合わせるなら、軽やかで香りのある辛口ワインがおすすめです。

  • ヴェルメンティーノ
  • ソーヴィニヨン・ブラン
  • アルバリーニョ
  • ガヴィ
  • 辛口のロゼワイン

特にヴェルメンティーノは、ハーブや柑橘を思わせる香りがあり、赤紫蘇の爽やかさとよく合います。

生ハムやチーズを添える場合は、辛口のロゼもおすすめです。

赤紫蘇麹作りに便利な調理家電

赤紫蘇麹などの発酵調味料は、温度を一定に保てるヨーグルトメーカーがあると作りやすくなります。

温度と時間を設定したら、あとは機械に任せられるので、発酵中に何度も様子を見る必要がありません。

料理人も休みたい。麹も静かに発酵したい。両者の希望を同時にかなえてくれるのが、ヨーグルトメーカーです。

自家製麹調味料を作るなら

温度調節ができるヨーグルトメーカーがあると、赤紫蘇麹、醤油麹、塩麹などにも活用できます。

まとめ

今回は、ズッキーニとパプリカを香ばしく焼き、赤紫蘇麹のマリネにしました。

ズッキーニは縦にスライスすることで、皮の食感を残しながら、広い果肉にマリネ液をしっかり染み込ませることができます。

焼きズッキーニのしっとりとした食感。

焼きパプリカの濃厚な甘み。

赤紫蘇麹の爽やかな酸味と、麹のまろやかな旨味。

冷たくして食べれば、暑い日にも箸が進む夏の常備菜になります。

ズッキーニを輪切りにするか、縦切りにするか。

そんな小さな選択が、料理の食感を大きく変えます。

今回は、縦切りの勝利。

ズッキーニ界では、かなり縦長の表彰台になりそうです。

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