🌙ひとくちメッセージ
キャベツの甘み、アンチョビの塩気、青唐辛子の刺激。
シンプルなのに奥行きのある味わい。
今日の夜ごはんは、静かな時間を整える“大人のペペロンチーノ”です。
📷今日の献立
・アンチョビとキャベツと青唐辛子のペペロンチーノ
・グリッロ(シチリア白ワイン)
✍今日のエッセイ
フライパンの中でアンチョビが溶け出し、
オリーブオイルに香りが移っていく。
そこへ青唐辛子が加わると、空気が一瞬ピリッと引き締まり、
最後にキャベツを入れた瞬間、ふっと甘い香りが立つ。
この一皿は、まるで“対話”のよう。
塩味、甘み、辛みがそれぞれの距離を保ちながら、
ひとつの調和を生み出していく。
夜の静けさの中で、グラスを傾けながら味わうと、
少しだけ自分の呼吸が整っていくような、そんなパスタです。
🧂レシピ
アンチョビの発酵うま味で塩分は控えめでも満足感◎。
青唐辛子のカプサイシンで代謝アップ。
「夜遅くても罪悪感が少ない、ワインが似合うパスタ」です。
※使用した器の詳細はコチラからご覧ください⇩
| 材料 | 分量 |
|---|---|
| スパゲッティ(ディチェコ1.9mm) | 100g |
| キャベツ | 2枚(ざく切り) |
| 青唐辛子 | 1本(小口切り) |
| アンチョビフィレ | 2枚 |
| にんにく | 1片(みじん切り) |
| オリーブオイル | 大さじ2 |
| 黒こしょう | 適量 |
作り方
- フライパンにオリーブオイルとにんにくを入れ、弱火で香りを出す。
- アンチョビと青唐辛子を加え、軽く炒める。
- 茹でたスパゲッティとキャベツを加え、茹で汁少々で乳化させる。
- 黒こしょうをふって仕上げる。
📝栄養メモ
キャベツは、胃の粘膜を守る「ビタミンU(キャベジン)」を多く含み、
お酒を飲んだ夜の胃にもやさしい野菜。
さらにビタミンC・カリウム・食物繊維が豊富で、
むくみを和らげ、消化を整えてくれる働きがあります。
アンチョビは小魚を発酵させた旨味の宝庫。
少量でもアミノ酸が豊富で、塩分を抑えながら深い味わいを作れる“天然の調味料”。
発酵によるミネラルとタンパク質が、体の代謝を穏やかにサポートします。
青唐辛子に含まれるカプサイシンは血行を促進し、
冷えた体を内側から温めてくれます。
唐辛子の辛味成分は少量で代謝を高め、
夜に食べても脂肪として溜まりにくいのがポイント。
そしてオリーブオイルのオレイン酸が、
腸をやさしく刺激して消化を助けてくれる。
食後も胃もたれせず、ワインとの相性も抜群。
🍷 ソムリエのひとこと
アンチョビの塩気と青唐辛子の刺激には、
シチリアの白ワイン「グリッロ」がおすすめ。
柑橘とハーブの香りがキャベツの甘みを引き立て、
余韻は海辺を歩くようにすっきりと長く。
“料理が主役、ワインは伴奏者”という関係が心地よい夜です。
🍇 ソムリエおすすめワインリスト
以前に私がレストランでペアリングに使用したワインをご紹介します。
静かな夜のパスタに寄り添う、香りと余韻の4本。
塩気と甘み、そしてわずかな辛味——。
その繊細なバランスに“音楽のように響くワイン”をどうぞ。
👉 グリッロ / プラネタ(伊・シチリア)
柑橘と白い花、ハーブの香りが混ざり合う、地中海の風のような白。
アンチョビの塩味とキャベツの甘みをつなぎ、
青唐辛子の刺激をやさしく受け止めてくれる。
ひと口飲むたびに、海辺の夕暮れが静かに広がります。
👉 ソアヴェ・クラシコ / ピエロパン(伊・ヴェネト)
ミネラルと白桃の余韻が美しいクラシックな白ワイン。
アンチョビの旨味を柔らかく包み、
ペペロンチーノのオイルに溶け込むような優しさ。
「静けさの中の果実味」を感じたい夜に。
👉 ヴェルメンティーノ (伊・サルデーニャ)
潮の香りとレモンピールのニュアンス。
ペペロンチーノの辛味を清涼感で引き立て、
オイルの余韻をキュッと締める塩味が心地よい。
“料理をもう一口進めてしまう”危険なワイン。
👉 アルバリーニョ (ポルトガル)
軽やかな酸味と瑞々しい柑橘の香り。
青唐辛子の清涼感を映すような一本。
飲み終わる頃には、舌の上に“透明な余韻”が残る。
ペペロンチーノを食べ終えてからも、
口の中で物語が続くワインです。
🐾 ぶーちゃんのひとこと
「キャベツだけちょっと欲しい…いい香りするんだもん🐶」
ぶーちゃんはキャベツが大好きでキャベツを切る音だけでキッチンをのぞき込みます
✨ まとめ
夜のごはんは、静かに味わう時間。
キャベツの甘みとアンチョビの塩気、
青唐辛子の香りが心を整えてくれる。
グラスの中で揺れるワインの香りとともに、
今日も静かな満足が広がります。