ひとくちメッセージ
冷やし担々麺は好き。
でも、中華麺だと少し重い日がある。
そんな時にちょうどいいのが、そうめんです。
練りごまの濃厚なコク。
黒酢のさっぱりした酸味。
沙茶醤と乾燥あみえびの旨み。
花椒のしびれと辣油の香り。
そこに、ズッキーニと豚ひき肉で作った炸醤をどっさりのせる。
軽いのに、物足りなくない。
冷たいのに、味はしっかり熱い。
気がつけば、朝からスープまで飲み干していました。
ええ、朝です。
胃袋だけは四川方面へ出勤しました。
今日の料理
冷やし担々麻辣そうめん
ズッキーニと豚ひき肉の炸醤をのせた、冷たい担々麻辣そうめんです。
担々スープは、練りごまをベースに、醤油、黒酢、鶏ガラスープ、沙茶醤、乾燥あみえび、花椒、辣油で作ります。
そこへキクラゲ、しめじ、ニラ、長ねぎを加えて一度沸かし、氷で一気に冷やします。
そうめんは1分茹でて、冷水でしっかり締める。
最後に豚ひき肉とズッキーニの炸醤をのせれば完成です。
冷たいそうめんなのに、満足感はしっかり担々麺。
夏の台所で、これはかなり頼れる一皿です。
このレシピのポイント
① ズッキーニは豚ひき肉と炒めて炸醤にする
ズッキーニは生でのせるより、豚ひき肉と一緒に炒めるのがおすすめです。
豚ひき肉の脂と旨みをズッキーニが吸い、ズッキーニの水分と甘みが肉味噌に移ります。
つまり、豚ひき肉はズッキーニをおいしくし、ズッキーニは豚ひき肉を軽くする。
なかなか良い関係です。
職場でもこういう関係でありたいものです。
② 練りごまのコクを黒酢で軽くする
冷やし担々麺は、練りごまのコクが魅力です。
ただ、濃厚すぎると重く感じることがあります。
そこで黒酢です。
黒酢を入れることで、胡麻のコクは残しながら、後味がぐっと軽くなります。
今回のそうめんも、胡麻の濃厚な味わいがありながら、黒酢のおかげでモリモリ食べられました。
③ 沙茶醤と乾燥あみえびで旨みを足す
今回の隠れた主役は、沙茶醤と乾燥あみえびです。
沙茶醤のコク、乾燥あみえびの香ばしい旨みが入ることで、スープに奥行きが出ます。
ただの冷やし担々そうめんではなく、
「ちょっと何か入ってるぞ」
という味になります。
この“ちょっと何か”が大事です。
料理でも人生でも、だいたい印象に残るのは、ちょっと何かある方です。
材料
2人分
そうめん
| 材料 | 分量 | ポイント |
|---|---|---|
| そうめん | 3〜4束 | 軽めなら3束、しっかり食べるなら4束 |
豚ひき肉とズッキーニの炸醤
| 材料 | 分量 | 役割・ポイント |
|---|---|---|
| 豚ひき肉 | 200g | 旨みと満足感の主役 |
| ズッキーニ | 1本 | 5〜8mm角に切る。甘みとみずみずしさを足す |
| 長ねぎ | 5〜6cm分 | みじん切り。香味の土台 |
| にんにく | 少々 | みじん切り。香りを出す |
| 生姜 | 少々 | みじん切り。後味を軽くする |
| 豆板醤 | 小さじ1 | 辛みと発酵のコク |
| 醤油 | 小さじ1〜2 | 塩味と香ばしさ |
| 紹興酒 | 大さじ1 | 肉の香りを整え、コクを出す |
| 甜麺醤またはオイスターソース | 小さじ1〜2 | 甘みと旨みを足す |
| 黒酢 | 小さじ1 | 後味を軽くする。最後に加える |
| 花椒 | 少々 | しびれと香り |
| 辣油 | 少々 | 辛みと香り |
| 油 | 適量 | 炒め用 |
冷やし担々麻辣スープ
| 材料 | 分量 | 役割・ポイント |
|---|---|---|
| 練りごま | 大さじ2 | 濃厚なコクの主役 |
| 醤油 | 大さじ1 | 塩味と香り |
| 黒酢 | 大さじ1 | 胡麻の重さを軽くする |
| 砂糖 | 小さじ1 | 酸味と辛みを丸くする |
| 鶏ガラスープの素 | 小さじ1/2 | スープの旨み |
| ごま油 | 小さじ1 | 香りとコク |
| 花椒ホール | 小さじ1 | 煮出してしびれを移す |
| 辣油 | 小さじ1 | 辛みと赤い香り |
| 沙茶醤 | 小さじ1 | 魚介系のコクと奥行き |
| 乾燥あみえび | 小さじ1 | 香ばしい旨み |
| にんにく | 少々 | 担々麺らしい力強さ |
| 生姜 | 少々 | 後味を軽くする |
| 水 | 500ml | スープのベース |
スープに加える具材
| 具材 | 分量 | 役割・ポイント |
|---|---|---|
| キクラゲ | 適量 | コリコリ食感 |
| しめじ | 適量 | 旨みを足す |
| ニラ | 適量 | 香りと中華感 |
| 長ねぎ | 適量 | 甘みと香味 |
| ズッキーニ | 少量 | スープ側にも夏野菜感を足す |
| 氷 | 適量 | スープを一気に冷やす |
仕上げ
| 材料 | 分量 | ポイント |
|---|---|---|
| ミョウガ | 適量 | 爽やかな香り |
| 白髪ねぎ(お好みで) | 適量 | 香りと食感 |
| 辣油 | 適量 | 仕上げの香り |
| 花椒 | 適量 | 追いしびれ用 |
作り方
1. 豚ひき肉とズッキーニの炸醤を作る
まずは、そうめんの上にのせる炸醤を作ります。
ズッキーニは5〜8mm角に切ります。
長ねぎ、にんにく、生姜はみじん切りにします。
フライパンに油を少量入れ、豚ひき肉を炒めます。
最初はあまり触らず、少し焼きつけるようにします。
ひき肉に香ばしさが出ると、冷やした時にも味がぼやけません。
豚ひき肉に火が入ってきたら、にんにく、生姜、長ねぎ、豆板醤を加えて炒めます。
豆板醤は油で炒めることで香りが立ちます。
ここは小さな工程ですが、味には大きく出ます。
ズッキーニを加え、軽く炒めます。
ズッキーニは火を入れすぎないのがポイントです。
少し透き通り、でも形は残っているくらいで止めます。
紹興酒、醤油、甜麺醤またはオイスターソースを加え、汁気を飛ばすように炒めます。
最後に黒酢、花椒、辣油を加えて香りを整えます。
できあがったらバットに広げ、粗熱を取ります。
冷やしそうめんにのせるので、しっかり冷ましておきます。

豚ひき肉とズッキーニの炸醤・工程表
| 工程 | やること | ポイント |
|---|---|---|
| 1 | ズッキーニを5〜8mm角に切る | 大きすぎると浮き、小さすぎると消える。そうめんに絡むサイズが大事 |
| 2 | 長ねぎ、にんにく、生姜をみじん切りにする | 香味野菜を細かくして、ひき肉となじませる |
| 3 | フライパンに油を少量入れ、豚ひき肉を炒める | 最初はあまり触らず、少し焼きつける |
| 4 | にんにく、生姜、長ねぎ、豆板醤を加える | 豆板醤は油で炒めると香りが立つ |
| 5 | ズッキーニを加えて炒める | 火を入れすぎず、少し食感を残す |
| 6 | 紹興酒、醤油、甜麺醤またはオイスターソースを加える | 汁気を飛ばしながら、やや濃いめに仕上げる |
| 7 | 黒酢、花椒、辣油を加える | 黒酢と花椒は最後に入れると香りが残る |
| 8 | バットに広げて冷ます | ボウルより早く冷めて、水っぽくなりにくい |
2. 冷やし担々麻辣スープを作る
次に、冷やし担々麻辣スープを作ります。
鍋に、練りごま、醤油、黒酢、砂糖、鶏ガラスープの素、ごま油、花椒ホール、辣油、沙茶醤、乾燥あみえび、にんにく、生姜、水500mlを入れます。
練りごまは一気に混ぜると分離しやすいので、最初に少量の水でのばしてから全体と合わせるときれいに仕上がります。
全体をよく混ぜてから火にかけます。
鍋が温まってくると、胡麻の香り、沙茶醤のコク、あみえびの旨み、花椒の香りが一気に立ってきます。
この時点で、台所はかなり担々麺屋さんです。
ただし店主は自分です。
まかないも自分で作ります。

味の決め手は、沙茶醤と黒酢と花椒。
沙茶醤で魚介のコク、黒酢でさっぱり感、花椒でしびれを加えると、そうめんなのにしっかり担々麺らしい満足感が出ます。
3. キクラゲ、しめじ、ニラ、長ねぎを加えて沸かす
スープが沸いてきたら、キクラゲ、しめじ、ニラ、長ねぎ、少量のズッキーニを加えます。
キクラゲのコリコリ感、しめじの旨み、ニラの香り、長ねぎの甘みが入ることで、スープだけでもおいしい状態になります。
ひと煮立ちさせたら火を止めます。
ここで味を見ます。
冷やしてそうめんを入れると味が少し薄まるので、
この段階では「そのまま飲むには少し濃いかな」くらいがちょうど良いです。
薄ければ、醤油や塩を少し足します。
酸味が欲しければ、黒酢を少し追加します。
4. 氷で一気に冷やす
スープに氷を入れて、一気に冷やします。
冷たい麺料理は、ぬるいと少し残念です。
ここはしっかり冷やします。
氷を入れる分、スープは少し濃いめに作っておくのがおすすめです。
冷めたら味をもう一度確認します。
黒酢の酸味、胡麻のコク、沙茶醤とあみえびの旨み、麻辣の辛みとしびれがまとまっていればOKです。

冷やし担々麻辣スープ・工程表
| 工程 | やること | ポイント |
|---|---|---|
| 1 | 鍋にスープ材料をすべて入れる | 練りごまは最初に少量の水でのばすと分離しにくい |
| 2 | 全体をよく混ぜてから火にかける | 先に混ぜておくと胡麻がなじみやすい |
| 3 | 沸いてきたらキクラゲ、しめじ、ニラ、長ねぎ、ズッキーニを加える | 具材の旨みをスープに移す |
| 4 | ひと煮立ちさせる | 煮込みすぎず、香りと食感を残す |
| 5 | 味を見る | 冷やすと味がぼやけるので、少し濃いめが正解 |
| 6 | 氷を加えて一気に冷やす | ぬるい冷やし麺は残念なので、しっかり冷やす |
| 7 | 冷えたあとに再度味を見る | 薄ければ醤油、酸味が欲しければ黒酢、香りが欲しければ花椒や辣油を足す |
5. そうめんを1分茹でる
そうめんを沸騰したお湯で1分茹でます。
茹で上がったらすぐに冷水で洗い、ぬめりをしっかり取ります。
この工程はとても大事です。
そうめんのぬめりが残ると、せっかくの担々スープがぼやけます。
冷水でしっかり洗い、できれば氷水で締めます。
その後、水気をよく切ります。
水気が残るとスープが薄まるので、ここは丁寧に。

6. 盛り付ける

器にそうめんを盛ります。
冷やした担々麻辣スープを注ぎます。
上から、豚ひき肉とズッキーニの炸醤をたっぷりのせます。
仕上げに、ミョウガ、白髪ねぎ、辣油、花椒をのせます。
完成です。
盛り付け工程表
| 工程 | やること | ポイント |
|---|---|---|
| 1 | そうめんを1分茹でる | 茹ですぎない |
| 2 | 冷水でしっかり洗う | ぬめりを取るとスープがぼやけない |
| 3 | 氷水で締める | 麺をキリッとさせる |
| 4 | 水気をしっかり切る | 水気が残るとスープが薄まる |
| 5 | 器にそうめんを盛る | 麺をふんわり置く |
| 6 | 冷やした担々麻辣スープを注ぐ | 具材も一緒に入れる |
| 7 | 豚ひき肉とズッキーニの炸醤をのせる | 中央に高さを出すと写真映えする |
| 8 | ミョウガ、白髪ねぎ、辣油、花椒をのせる | 香りと見た目を仕上げる |
食べた感想

練りごまの濃厚な味わいがありながら、黒酢のおかげで後味はさっぱり。
鶏ガラスープの旨み、沙茶醤のコク、乾燥あみえびの香ばしさが重なり、そこに花椒と辣油の麻辣感が入ります。
ズッキーニと豚ひき肉の炸醤は、肉の旨みがありながら重すぎません。
ズッキーニの甘みとみずみずしさが、冷たい担々スープによく合います。
キクラゲのコリコリ、しめじの旨み、ニラと長ねぎの香りも良い仕事をしています。
そうめんなので軽く食べられるのに、満足感はしっかり。
美味しすぎて、朝からスープまで飲み干しました。
冷やし麺なのに、食べ終わる頃には少し汗ばむ。
体は涼しいのか熱いのか、いったん会議が必要です。
でも、おいしい。
これはまた作ります。

おいしく作るコツ
スープは少し濃いめに作る
そうめんは茹でたあとに水で締めるため、どうしても水分を含みます。
さらに今回は氷でスープを冷やすので、最初から少し濃いめに作るのがおすすめです。
黒酢は香りを見ながら調整する
黒酢は加熱すると酸味が丸くなります。
さっぱり感を強く出したい場合は、冷えたあとに黒酢を少し足すと香りが立ちます。
ズッキーニは炒めすぎない
ズッキーニは火を入れすぎると水分が出すぎます。
角切りにして、軽く食感が残るくらいに炒めると、冷やしそうめんにのせた時においしいです。
花椒は煮出しと仕上げの二段使い
花椒ホールをスープに入れて香りを出し、仕上げに花椒粉を少し足すと、麻辣感がきれいに出ます。
香りの立ち方が変わるので、二段使いがおすすめです。
アレンジ
より濃厚にしたい場合
練りごまを大さじ3に増やします。
さらにコクを足したい場合は、オイスターソースを少量加えてもおいしいです。
よりさっぱり食べたい場合
黒酢を少し増やし、ミョウガや大葉を多めにのせます。
レモンを少し搾っても合います。
辛さを強くしたい場合
豆板醤、辣油、花椒を増やします。
仕上げにくんの食べる辣油をのせると、香りと食感が一気に強くなります。
そうめん以外で作る場合
中華麺でもおいしいです。
ただ、そうめんで作ると軽さが出るので、朝や昼にも食べやすくなります。
冷やし担々麺の満足感は欲しいけれど、少し軽く食べたい。
そんな時には、そうめんがかなり良いです。
麻辣好きにおすすめの関連記事
仕上げの香りを強くしたい場合は、くんの食べる辣油をのせるのもおすすめです。香味油の香りと唐辛子の旨みが加わって、冷やし担々そうめんが一気に“お店の味”に近づきます。

冷たい麻辣味が好きな方には、夏野菜をたっぷり使った冷製麻辣湯スープパスタもおすすめです。

麻辣味のアレンジをもっと見たい方は、麻辣湯アレンジレシピのまとめ記事もどうぞ。

魚介の旨みを麻辣味に合わせるなら、麻辣湯ブイヤベースもおすすめです。

ソムリエのひとこと
この料理は、胡麻のコク、黒酢の酸味、辣油の香り、花椒のしびれがあるので、ワインは少し難しそうに見えます。
でも方向性を間違えなければ大丈夫です。
おすすめは、少し甘みを感じるリースリング。
黒酢の酸味と胡麻のコクを受け止めつつ、花椒のしびれをふわっと流してくれます。
アルザスのリースリング、ドイツのやや辛口リースリングあたりはかなり合います。
もうひとつは、冷やしたロゼ。
豚ひき肉の旨み、ズッキーニの甘み、辣油の香りに寄り添ってくれます。
赤ワインを強く合わせるより、白やロゼで軽やかに逃がす方が、この料理には向いています。
夏の冷やし麺にワイン。
なかなか良いです。
そうめんが、急にレストランの顔をし始めます。
おすすめワイン
リースリング
黒酢の酸味、胡麻のコク、花椒のしびれに合わせやすい品種です。
少し残糖を感じるタイプなら、麻辣の辛みもやわらげてくれます。
ロゼワイン
豚ひき肉の旨みとズッキーニの甘みに寄り添います。
よく冷やしたロゼなら、夏の冷やし担々そうめんにぴったりです。
ラマートやオレンジワイン
香りがあり、少し渋みのあるタイプなら、沙茶醤やあみえびの旨みにも合います。
ただし渋みが強すぎるものは、辛みとぶつかることがあるので注意です。
ぶーちゃんのひとこと
🐾
くん、朝からスープまで飲んだの?
それはもう、朝ごはんじゃなくて、朝の決意表明だね。
まとめ
冷やし担々麻辣そうめんは、夏にかなりおすすめの一皿です。
練りごまの濃厚なコク。
黒酢のさっぱり感。
沙茶醤と乾燥あみえびの旨み。
花椒と辣油の麻辣感。
そして、豚ひき肉とズッキーニの炸醤。
そうめんは軽いのに、味わいはしっかり担々麺。
冷たいのに、食べ進めるほどに香りと辛みが立ってきます。
そうめんに飽きた時。
冷やし担々麺を軽く食べたい時。
ズッキーニをおいしく使いたい時。
これはかなり使えるレシピです。
朝からスープまで飲み干したくなる、冷やし担々麻辣そうめん。
夏の台所に、ぜひ。
今回使ったおすすめ調味料
今回の冷やし担々麻辣そうめんは、沙茶醤、花椒、黒酢が味の決め手です。特に沙茶醤は魚介のコクを足してくれるので、担々麺や麻辣湯、炒め物にも使いやすい調味料です。

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