こんにちは、くんです。
夏になると、スーパーの野菜売り場にゴーヤが並び始めます。
鮮やかな緑色に、立派なイボイボ。
そして何となく、こちらを見ながら、
「今年も苦いですよ」
と言っているような顔をしています。
もちろん、ゴーヤチャンプルーは美味しい。
ただ、毎年チャンプルーだけでは、ゴーヤ側も「ほかに役はないのでしょうか」と人事部へ相談したくなる頃です。
そこで今回は、ゴーヤを厚めに切り、市販の天ぷら粉を使って揚げてみました。
すると、衣はさっくり。
中は驚くほどホクホク。
ゴーヤらしいほろ苦さの奥から、野菜の甘みがじんわりと現れました。
ゴーヤは、炒めるだけの野菜ではありませんでした。
揚げ油の中で、苦味担当からホクホク担当へ、見事な人事異動です。
ゴーヤを天ぷらにしたら、ホクホク甘くなった
ゴーヤというと、最初に思い浮かぶのは独特の苦味です。
ところが、少し厚めに切って天ぷらにすると、衣の中でじっくり蒸し揚げのように火が入り、中心部分がやわらかく仕上がります。
外側はさっくり。
中はホクホク。
そして最後に、ゴーヤらしい心地よいほろ苦さ。
苦味が消えてしまうわけではありません。
ただし、衣の香ばしさとゴーヤの甘みが加わることで、苦味だけが前へ出ず、味わいの一部としてきれいにまとまります。
これは、ゴーヤが苦手な方にも一度試していただきたい食べ方です。
ゴーヤのホクホクさっくり天ぷら
材料(2人分)
材料はとてもシンプルです。
ゴーヤの下茹でも、塩揉みも必要ありません。
今回はゴーヤ本来のほろ苦さを残しながら、天ぷらならではのホクホク感を楽しみます。
天ぷら粉は、薄力粉や卵、水を別々に量る必要がなく、衣の状態が安定しやすいのが魅力です。
朝から「卵は何分の一個でしょうか」という、料理番組でも扱いに困る問題に直面せずに済みます。
作り方
1.ゴーヤを厚めに切る
ゴーヤは縦半分に切り、スプーンで種とワタを軽く取り除きます。
その後、7〜10mmほどの厚さに切ります。
薄く切ると短時間で火が入りますが、今回の目的はパリパリのゴーヤチップスではありません。
中をホクホクに仕上げたいので、少し厚めに切るのがポイントです。
2.天ぷら粉を冷水で溶く

天ぷら粉は、商品の表示に従って冷水で溶きます。
衣は混ぜすぎず、少しくらい粉が残っていても大丈夫です。
きれいに混ぜようとして延々とかき回すと、衣が重たくなりやすくなります。
料理にも、ときには「このくらいでよし」と切り上げる判断が必要です。
3.170〜175℃の油で揚げる

ゴーヤを衣にくぐらせ、170〜175℃に熱した油へ静かに入れます。
一度にたくさん入れると油の温度が下がるため、数回に分けて揚げます。
最初は大きかった泡が次第に細かくなり、衣がカリッとしてきたら引き上げます。
目安は厚さにもよりますが、2〜3分ほどです。
ゴーヤを箸で持ったときに、最初より少し軽く感じられたら、火が入ってきた合図です。
揚げ物が苦手な方には、油の温度を確認できる温度計があると便利です。
揚げ物は感覚も大切ですが、油は黙っているので、温度計に聞いた方が早いこともあります。
4.油を切って塩を振る
揚がったゴーヤは網やバットに立てるように置き、しっかり油を切ります。
熱いうちに塩を軽く振ったら完成です。
天つゆでも美味しいのですが、まずは塩だけで食べてみてください。
衣の香ばしさ、ゴーヤの甘み、最後に残るほろ苦さが、最も分かりやすく感じられます。
ゴーヤ天をさっくり仕上げる4つのポイント
ゴーヤは薄く切りすぎない
7〜10mm程度の厚みを残すことで、衣の中が蒸し揚げのようになり、ホクホクした食感が生まれます。
衣には冷水を使う
冷たい水で衣を作り、揚げる直前まで冷たい状態を保つと、軽い食感に仕上がりやすくなります。
一度に入れすぎない
ゴーヤをまとめて入れると、油の温度が急に下がり、衣が油を吸いやすくなります。
鍋の中にも適度な距離感が必要です。
人間関係と同じです。
揚げたあとは重ねない
揚げたてを皿へ重ねて置くと、湯気で衣がしんなりします。
網の上に間隔を空けて置き、余分な油と蒸気を逃がしましょう。
おすすめの味付け

まずは塩だけがおすすめですが、ゴーヤの天ぷらはさまざまな味付けで楽しめます。
- 花椒塩
- カレー塩
- 抹茶塩
- レモン塩
- 青山椒透明醤油
- 天つゆと大根おろし
花椒塩を使えば中華料理のおつまみらしくなり、カレー塩ならビールとの距離が急速に縮まります。
青山椒透明醤油をほんの少し付けると、ゴーヤの青い香りと山椒の爽やかさが重なり、後味が軽やかになります。
ゴーヤ天はアレンジ料理にも使える
このまま食べても十分美味しいゴーヤの天ぷらですが、少し多めに揚げておくと、別の料理にも展開できます。
今回、ゴーヤ天と自家製サルシッチャを、朝天唐辛子、花椒、豆豉、豆板醤と炒め、四川料理の辣子鶏をイメージした一皿も作りました。
サルシッチャの肉の旨味。
豆豉の深いコク。
豆板醤のピリッとした辛味。
そこへ、ホクホク甘くてほろ苦いゴーヤ天。
イタリアのサルシッチャが四川へ出張し、現地で大変良い仕事をして帰ってきました。
ゴーヤの苦味が気になるときは
ゴーヤの苦味を少し穏やかにしたい場合は、切ったあとに軽く塩を振り、5〜10分ほど置いてから水分を拭き取ります。
ただし、塩揉みを強くしすぎたり、水に長くさらしたりすると、ゴーヤらしい風味まで弱くなります。
まずはワタを取り、厚めに切って、そのまま天ぷらにしてみるのがおすすめです。
揚げることで苦味が丸く感じられ、思っていたより食べやすく仕上がります。
ゴーヤ天に合わせたい飲み物
揚げたてのゴーヤ天には、やはり軽快なラガービールがよく合います。
衣の油を爽やかに流し、ゴーヤのほろ苦さとビールの苦味が自然につながります。
白ワインなら、爽やかな酸味と軽いほろ苦さを持つヴェルメンティーノやソアーヴェがおすすめです。
レモンを軽く搾ったゴーヤ天なら、柑橘の香りを持つ辛口の白ワインがさらに合わせやすくなります。
揚げ物の後片付けを少し楽にする道具
揚げ物で最も勇気が必要なのは、揚げ始める瞬間ではありません。
食べ終わったあと、鍋に残った油を見た瞬間です。
こし網付きのオイルポットがあると、揚げかすを取り除きながら油を保存でき、後片付けが少し楽になります。
ゴーヤの天ぷらをもう一度作る可能性も、多少高くなります。
まとめ|ゴーヤは天ぷらにすると、ホクホク甘い
ゴーヤは苦い野菜。
その印象は間違いではありません。
しかし、少し厚めに切って天ぷらにすると、苦味だけでは見えてこなかった甘みとホクホクした食感が現れます。
- ゴーヤは7〜10mmの厚さに切る
- 天ぷら粉は冷水で溶く
- 170〜175℃で揚げる
- 一度に入れすぎない
- 揚げたあとは網の上で油と蒸気を切る
揚げたてへ塩をひと振りすれば、それだけで立派な夏のおつまみです。
ゴーヤチャンプルーに少し休暇を取ってもらい、今年の夏はゴーヤを天ぷらにしてみませんか。
外はさっくり、中はホクホク。
そして最後に、ゴーヤらしい心地よいほろ苦さ。
ビールを冷やす理由が、またひとつ増えてしまいました。


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