山形産ひたし豆で作る麹味噌|豚の肉巻きズッキーニ味噌トマトソース田楽まで作ってみた

おつまみ・酒肴

山形産のひたし豆を、マイヤー ハイプレッシャークッカーでふっくら蒸す。

それをつぶして、米麹と塩を合わせ、エペイオス・ノンフライオーブンの乾燥機能で60℃8時間

できあがるのは、普通の味噌より軽く、枝豆のような青い香りがある、ひたし豆麹味噌です。

今回はさらに、そのひたし豆麹味噌を使って、豚の肉巻きズッキーニ味噌トマトソース田楽まで作ってみました。

ズッキーニの水分。豚肉の脂。ひたし豆味噌の甘み。トマトソースの酸味。そして、くんの青山椒透明醤油の爽やかな香り。

これはもう、和食なのか、イタリアンなのか。

聞かれたら、静かに箸を置いてこう答えます。

「くんのごはんです」

ひたし豆麹味噌とは?

ひたし豆は、青大豆の一種。

普通の大豆よりも香りが軽やかで、枝豆のような青い香りと甘みがあります。

このひたし豆を米麹と合わせて、短時間で甘みと旨みを引き出したのが、今回のひたし豆麹味噌です。

長期熟成させる本格味噌というより、冷蔵保存で使う自家製発酵調味料

くんのごはんでは、これまでにもひよこ豆味噌や黒豆麹味噌を作ってきました。

今回はその流れで、豆麹味噌シリーズ第3弾です。

第3弾というと、映画なら少し不安になるところですが、今回は大丈夫。ちゃんと面白いです。

味噌界の『バック・トゥ・ザ・フューチャー3』です。

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材料|ひたし豆麹味噌

  • ひたし豆 200g
  • 米麹 200g
  • 塩 30〜35g
  • 蒸し汁、または湯冷まし 200mlほど
  • 透明醤油 小さじ1〜2 ※お好みで

塩30gだと甘口。

35gにすると、少し味が締まります。

今回は長期保存用ではなく、冷蔵庫で使い切る発酵調味料として作るので、このくらいの塩分が使いやすいです。

透明醤油はお好みで。あとから料理に使う時に青山椒透明醤油やトマトソースと合わせるなら、味噌自体はシンプルに仕上げても大丈夫です。

作り方|ひたし豆麹味噌

1. ひたし豆を戻す

ひたし豆をよく洗い、たっぷりの水に浸けます。

戻し時間は、8〜12時間

しっかり戻すことで、蒸した時にふっくら仕上がります。

山形産ひたし豆の乾燥豆をボウルに入れたところ
山形産ひたし豆。淡い緑色で、ころんとしたかわいい豆です。

2. マイヤー ハイプレッシャークッカーで蒸す

戻したひたし豆を蒸し台にのせます。

鍋底には水を300〜400mlほど入れます。

マイヤー ハイプレッシャークッカーで、12分加圧

そのまま自然放置で圧を抜きます。

味噌にするので、豆は少し柔らかめが良いです。

指で押して、むにゅっと潰れるくらい。

サラダにするなら8〜10分でも良いですが、今回は麹味噌。

豆にも「今日はつぶされる日です」と覚悟していただきます。

マイヤーハイプレッシャークッカーで蒸したひたし豆
マイヤー ハイプレッシャークッカーで12分加圧。ふっくら蒸し上がりました。
蒸し上がったひたし豆をボウルに移したところ
蒸し上がったひたし豆。薄皮が自然に割れて、味噌にしやすい状態です。

3. 薄皮は取らない

ひたし豆の薄皮は、基本的に取らなくて大丈夫です。

むしろこの薄皮に、豆らしい香りや素朴な食感があります。

なめらかなペーストにしたい場合は取っても良いですが、今回はくん式。

豆の存在感を残したいので、そのまま使います。

全部むこうとすると、ひたし豆200g相手にこちらの人生が少し削れます。

味噌にするなら、薄皮ごといきましょう。

4. ひたし豆をつぶす

蒸したひたし豆をボウルに入れ、すりこぎやマッシャーでつぶします。

完全になめらかにしなくても大丈夫です。

少し粒感が残るくらいの方が、田楽だれにした時に表情が出ます。

蒸したひたし豆をすりこぎでつぶしているところ
蒸したひたし豆をつぶします。粒感を少し残すのが、くん式。

5. 米麹と塩を合わせる

別のボウルで、米麹と塩を混ぜます。

  • 米麹 200g
  • 塩 30〜35g

ひたし豆と米麹は同量。

これで麹の甘みがしっかり出ます。

6. ひたし豆ペーストと米麹を混ぜる

つぶしたひたし豆に、米麹と塩を混ぜます。

ここで注意したいのは、豆の温度。

蒸したて熱々のまま米麹を入れないこと。

豆が熱すぎると、麹の酵素が弱ってしまいます。

目安は、50〜55℃くらい

指で触って、熱いけど触れるくらい。

「現場はまだ熱気に包まれていますが、取材班は入れます」くらいです。

蒸し汁、または湯冷ましを少しずつ加えながら、全体を混ぜます。

水分は一気に入れない。

料理も人間関係も、一気に距離を詰めるとだいたい危険です。

つぶしたひたし豆と米麹を混ぜているところ
つぶしたひたし豆に米麹と塩を合わせます。豆の緑と麹の白が混ざる、発酵前夜です。

7. 容器に詰めて、エペイオスへ

全体が混ざったら、耐熱容器に入れます。

表面をならし、乾燥しすぎないようにフタをします。

エペイオス・ノンフライオーブンの乾燥機能で、60℃ 8時間

焼くのではありません。

焦がすのでもありません。

温度を保ち、米麹に働いてもらいます。

料理人というより、ここでは現場監督です。

「米麹さん、温度は整えました。あとは甘みの方、よろしくお願いします」

ひたし豆麹味噌を容器に詰めて表面をならしたところ
マイヤー・エニディに詰めて、表面をならします。ここから麹の仕事が始まります。
エペイオスノンフライオーブンの乾燥機能でひたし豆麹味噌を発酵させているところ
エペイオスの乾燥機能で60℃8時間。焼きではなく、温度管理です。

8. ひたし豆麹味噌の完成

8時間後、全体をよく混ぜます。

表面と内側で水分や香りの出方が少し違うので、ここで一度しっかり混ぜます。

味見すると、ひたし豆の青い香り。

米麹の甘み。

塩の輪郭。

普通の味噌より軽く、枝豆や青大豆に近い香りがあります。

冷奴にのせてもいい。

きゅうりにつけてもいい。

焼き魚にのせてもいい。

蒸し鶏に添えてもいい。

そして今回は、ズッキーニ田楽へ進みます。

味噌、第二現場へ移動です。

エペイオス60℃8時間で完成したひたし豆麹味噌
完成したひたし豆麹味噌。青大豆の香りと麹の甘みが良い感じです。

ひたし豆麹味噌の保存方法

ひたし豆麹味噌は、塩分控えめで水分もあるので、常温保存には向きません。

清潔な容器に入れて、冷蔵保存します。

目安は、1週間〜10日ほど

長く保存したい場合は、小分け冷凍がおすすめです。

表面をならして、ラップをぴったり密着させてからフタをすると、乾燥しにくくなります。

豚の肉巻きズッキーニ味噌トマトソース田楽

ここからは、完成したひたし豆麹味噌を使った料理です。

作るのは、豚の肉巻きズッキーニ味噌トマトソース田楽

最初は、ひたし豆味噌を使ったシンプルな田楽だれにする予定でした。

でも、ここでくんのトマトソースを合わせてみました。

これが大正解。

ひたし豆味噌の甘みと青い香りに、トマトソースの酸味と旨味が加わります。

豚肉の脂を受け止めながら、後味は重くならない。

ズッキーニの水分。

豚肉の脂。

ひたし豆味噌の甘み。

トマトソースの酸味。

そこに、くんの青山椒透明醤油を少し加えると、香りがすっと抜けます。

これはもう、田楽界にトマトが転職してきた料理です。

履歴書には「前職:イタリアン」と書いてあります。

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材料|豚の肉巻きズッキーニ

  • ズッキーニ 1本
  • 豚バラ薄切り、または豚肩ロース薄切り 8〜12枚
  • 塩 少々
  • 片栗粉 適量
  • 太白胡麻油 少量

材料|ひたし豆味噌トマトソース田楽だれ

  • ひたし豆麹味噌 大さじ1と1/2
  • 赤だし味噌 少量
  • くんのトマトソース 大さじ1と1/2
  • みりん 小さじ1〜2
  • 酒 小さじ1〜2
  • くんの青山椒透明醤油 小さじ1/2
  • 太白胡麻油 小さじ1/2

味噌田楽らしい甘みを出したい場合は、砂糖やはちみつを小さじ1/2ほど加えても良いです。

ただ、くんのトマトソースを使う場合は、トマトの旨味と甘みがあるので、甘さは控えめがおすすめです。

青山椒透明醤油は入れすぎ注意。

ひたし豆味噌とトマトソースが主役なので、青山椒透明醤油は香りの余韻として使います。

安住アナの横で、山椒アナが急に大声を出すと番組の空気が変わります。

ここは小さじ1/2。

落ち着いた進行でお願いします。

ズッキーニとひたし豆味噌トマトソース田楽だれの材料
ズッキーニと、ひたし豆味噌を使ったトマトソース田楽だれ。トマトの赤が入ると一気に食欲が出ます。

作り方|豚の肉巻きズッキーニ味噌トマトソース田楽

1. ズッキーニを切る

ズッキーニは縦にスティック状に切ります。

今回は豚肉で巻くので、太すぎない方が火入りも良く、食べやすくなります。

軽く塩をして5〜10分置き、出てきた水分をキッチンペーパーで拭きます。

ズッキーニは先に蒸したり焼いたりしなくて大丈夫です。

豚肉で巻いて焼く間に、ちょうど良く火が入ります。

先に蒸すと、ズッキーニが少し柔らかくなりすぎます。

肉巻きの中でズッキーニが「私はもう十分に火が入っています」と言い出します。

今回は、生のまま塩して水分を拭く。

これが一番バランス良いです。

2. 豚肉で巻いて片栗粉をまぶす

水分を拭いたズッキーニに、豚肉を巻きます。

巻き終わりに片栗粉を少しつけると、焼いた時にほどけにくくなります。

全体にも薄く片栗粉をまぶします。

片栗粉をまぶすことで、豚肉の表面が香ばしく焼けて、田楽だれも絡みやすくなります。

豚肉で巻いたズッキーニに片栗粉をまぶしたところ
ズッキーニを豚肉で巻き、片栗粉を薄くまぶします。焼き固める準備完了です。

3. マイヤーフライパンで焼く

フライパンに太白胡麻油を少量入れます。

肉巻きは、巻き終わりを下にして焼き始めます

ここが大事です。

最初に巻き終わりを焼き固めることで、豚肉がほどけにくくなります。

中火で転がしながら、全体に焼き色をつけます。

豚肉の表面が香ばしくなり、ズッキーニの端が少し見えているくらいが良いです。

ズッキーニは火を入れすぎず、中に少し食感と水分が残るくらい。

切った時に、じゅわっとするのが美味しいです。

フライパンで豚の肉巻きズッキーニを焼いているところ
巻き終わりから焼き始め、全体に香ばしい焼き色をつけます。

4. ひたし豆味噌トマトソース田楽だれを作る

小さな器に、ひたし豆麹味噌、くんのトマトソース、みりん、酒、太白胡麻油を合わせます。

よく混ぜたら、最後に青山椒透明醤油を少し加えます。

味を見て、甘みが欲しければ砂糖やはちみつをほんの少し。

トマトソースの酸味があるので、普通の味噌田楽よりも軽く仕上がります。

味噌のコクはあるのに、後味が重たくない。

ここが、この田楽だれの良いところです。

5. 田楽だれを塗って焼く

焼いた豚の肉巻きズッキーニに、ひたし豆味噌トマトソース田楽だれを塗ります。

そのままフライパンで軽く絡めても良いですが、おすすめはトースター、またはエペイオスで軽く焼く方法です。

表面の味噌トマトソースが少し焼けて、香ばしさが出ます。

焦がしすぎると味噌の苦味が出るので、軽く焼き目がつくくらいで止めます。

ここは、田楽の見せ場です。

実況席も少し前のめりになります。

食べてみた感想

これはかなり良いです。

ひたし豆味噌だけの田楽より、トマトソースを入れたことで味に奥行きが出ました。

味噌の甘みとコク。

トマトソースの酸味と旨味。

豚肉の脂。

ズッキーニの水分。

全部がちゃんと役割を持っています。

特に良いのは、重くならないところ。

味噌田楽はおいしいけれど、甘く濃くなりすぎることがあります。

でも、トマトソースを入れると酸味が入るので、後味が軽い。

そこに青山椒透明醤油を少し入れると、香りがすっと抜けます。

これは、ごはんにも合うし、白ワインにも合います。

田楽なのに、どこかイタリアン。

でも、ちゃんと和食。

この曖昧さが良いです。

料理名で言えば、ズッキーニ味噌トマトソース田楽

ジャンルで言えば、くんのごはんです。

ソムリエのひとこと

この料理に合わせるなら、白ワインかロゼが良いです。

甲州

ひたし豆味噌のやさしい甘み、青山椒の香り、ズッキーニの水分に寄り添います。

味噌だれを焦がしすぎず、上品に仕上げた時におすすめです。

ソーヴィニヨン・ブラン

ズッキーニ、トマト、大葉、青山椒。

この青い香りと酸味の流れには、ソーヴィニヨン・ブランがよく合います。

仕上げにすだちやレモンを少し搾るなら、かなり良いです。

辛口ロゼ

豚バラで作るなら、辛口ロゼもおすすめです。

豚肉の脂を受け止めつつ、トマトソースの酸味と味噌の甘みに寄り添ってくれます。

軽く冷やしたロゼなら、夏の夕方にかなり良いです。

軽めのオレンジワイン

味噌トマトソースを軽く焦がして香ばしく仕上げるなら、軽めのオレンジワインも面白いです。

麹の甘み、豆の香り、焼いた味噌の香ばしさに寄り添います。

ひたし豆麹味噌の使い道

ひたし豆麹味噌は、田楽だけでなく、いろいろ使えます。

  • 冷奴にのせる
  • きゅうりにつける
  • 焼き茄子にのせる
  • 蒸し鶏に添える
  • 白身魚の味噌漬けにする
  • 焼きおにぎりに塗る
  • 太白胡麻油と酢でのばしてドレッシングにする
  • トマトソースと合わせて田楽だれにする

特におすすめは、冷奴+ひたし豆麹味噌+太白胡麻油+青山椒透明醤油ちょい

これは、豆腐が急に前菜になります。

スーパーで買った豆腐が、白い皿の上で少し背筋を伸ばします。

ぶーちゃんのひとこと

味噌を仕込んでいる間、ぶーちゃんは静かに見守っていました。

いや、正確には見守っていたというより、

「これはボクのごはんではなさそうですね」

という顔をしていました。

ひたし豆。米麹。塩。

犬のおやつ感はゼロ。

でも台所から漂う甘い香りには、少しだけ反応。

発酵とは、犬にもわかるのでしょうか。

それともただ、くんが台所で何かしていると、とりあえず確認に来るのでしょうか。

たぶん後者です。

まとめ

山形産ひたし豆で作る麹味噌。

これは、かなり良い発酵調味料になりました。

ひよこ豆味噌より和風。

黒豆麹味噌より軽やか。

普通の味噌より青く、やさしい。

そして、豚の肉巻きズッキーニに合わせると、夏の味噌田楽になります。

さらにトマトソースを合わせることで、味噌田楽に酸味と旨味が加わり、重たくならない。

ズッキーニの水分。

豚肉の脂。

ひたし豆味噌の甘み。

トマトソースの酸味。

青山椒透明醤油の爽やかさ。

これは、家庭料理だけど、ちゃんと前菜にもなる一皿です。

ひたし豆が余ったら、ぜひ麹味噌に。

そしてその味噌で、ズッキーニを巻いて焼く。

豆から味噌へ。

味噌から田楽へ。

田楽から、ちょっとイタリアンへ。

料理というのは、気づけばいつも遠回りです。

でも、その遠回りの途中に、だいたい美味しいものがあります。

今回も、ありました。

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