生山椒とバジルのアーモンドジェノベーゼ|真鯛のカマ焼きとエビ小松菜フジッリに

海老と小松菜の山椒ジェノベーゼ おつまみ・酒肴
海老と小松菜の山椒ジェノベーゼ

生の山椒の実で、アンチョビ太白胡麻油漬けと透明醤油漬けを作ったあと、ふと思いました。

この山椒、ジェノベーゼにしたらどうなるんだろう。

普通のジェノベーゼは、バジル、松の実、チーズ、オリーブオイル。
いわゆるイタリアの名作です。

ですが今回は、少しだけくんの台所寄りにします。

松の実ではなく、アーモンド。
オリーブオイルだけでなく、太白胡麻油。
そして、青い香りと爽やかなしびれを持つ、生の山椒の実。

つまり、イタリア生まれのジェノベーゼが、台所で山椒に出会いました。
国際結婚です。親族紹介が少し大変そうです。

バジルと生山椒とアーモンドで作るジェノベーゼの材料
バジル、生山椒、アーモンド、アンチョビを使って、くん流のジェノベーゼを作ります。

生山椒とバジルは相性が良い

山椒の実は、ただ辛いだけではありません。
青い香り、柑橘のような爽やかさ、そして後からくるしびれがあります。

バジルもまた、青い香りが魅力のハーブです。

この2つを合わせると、バジルの甘い香りの後ろから、山椒のしびれがすっと顔を出します。

「お邪魔します」と言いながら、しっかり存在感を残して帰っていくタイプです。

ただし、山椒は入れすぎると強いです。
ジェノベーゼの主役はあくまでバジル。山椒は、香りと余韻を作る脇役です。

名脇役です。
映画なら、最後に観客が「あの人よかったね」と言う人です。

胡桃ではなくアーモンドにした理由

以前作ったジェノベーゼでは、胡桃を使いました。

胡桃は、コクと甘みが出ます。
一方でアーモンドは、香ばしさがあり、後味が少し軽くなります。

今回は生山椒の爽やかさを生かしたかったので、アーモンドにしました。

バジルの青い香り、山椒のしびれ、アンチョビの旨み。
そこにアーモンドの香ばしさが入ると、魚にもパスタにも使いやすいソースになります。

胡桃が「深み担当」なら、アーモンドは「香ばしさ担当」です。
部署が違います。

材料

材料 分量の目安
バジル 30〜40g
下処理した山椒の実 小さじ1〜2
アーモンド 20g
アンチョビ 2〜3枚
太白胡麻油 50ml
オリーブオイル 20〜30ml
透明醤油 小さじ1
にんにく ほんの少し
少々
陳皮 あれば少々
粉チーズ 好みで少量

山椒は、最初から入れすぎない方が良いです。
まずは小さじ1くらいから入れて、味を見て足すのがおすすめです。

山椒は戻れません。
入れすぎると、ソースではなく、口の中の避雷針になります。

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作り方

  1. バジルは洗って、水気をしっかり拭く
  2. アーモンドは軽く香ばしくしておく
  3. 容器にバジル、山椒、アーモンド、アンチョビ、にんにくを入れる
  4. 太白胡麻油とオリーブオイルを加える
  5. ハンドブレンダーで短く回す
  6. 透明醤油と塩で味を調える
  7. 好みで粉チーズや陳皮を加える

【写真:ハンドブレンダーでジェノベーゼを作っている写真】
キャプション:バジルと山椒をハンドブレンダーで回します。回しすぎず、少し粒感を残すのがおすすめです。
alt:ハンドブレンダーで生山椒とバジルのジェノベーゼを作る

ハンドブレンダーで生山椒とバジルのジェノベーゼを作る
バジルと山椒をハンドブレンダーで回します。回しすぎず、少し粒感を残すのがおすすめです。

ポイントは、回しすぎないことです。

バジルは熱に弱いので、長く回すと香りが飛びます。
アーモンドの粒感も少し残った方が、魚やパスタにのせた時に食感が出ます。

なめらかすぎるジェノベーゼも美味しいですが、今回は少し粗めが良いです。
くんの台所らしく、少し野性味を残します。

真鯛のカマ焼きにたっぷりかける

まずは、真鯛のカマ焼きに使いました。

真鯛のカマに塩をして、ローズマリーをのせて焼きます。
皮目は香ばしく、身はふっくら。

そこへ、生山椒とバジルのアーモンドジェノベーゼをたっぷり。

ローズマリーをのせた真鯛のカマ焼き
真鯛のカマにローズマリーをのせて焼きます。ジェノベーゼは焼き上がりにかけるのがおすすめです。

焼く前にジェノベーゼを塗ると、バジルの香りが飛んだり、ソースが焦げたりします。
なので、焼き上がりにのせるのが正解です。

真鯛の脂の甘み。
皮の香ばしさ。
バジルの青い香り。
山椒の爽やかなしびれ。
アーモンドの香ばしさ。

これは、かなり良いです。

鯛のカマ焼きが、ただの塩焼きではなく、急に少しよそ行きになります。
本人も驚いていると思います。
「え、今日そんな感じで出るんですか?」という顔です。

じゃがいもフライにも合う

真鯛のカマ焼きには、じゃがいもフライも添えました。

このじゃがいもにも、山椒バジルジェノベーゼがよく合います。

真鯛のカマ焼きとじゃがいもフライに生山椒バジルジェノベーゼをかけた料理
真鯛のカマ焼きとじゃがいもフライに、生山椒とバジルのジェノベーゼをたっぷり。

じゃがいもの甘みと、アーモンドの香ばしさ。
そこにバジルと山椒の香りが絡みます。

じゃがいもは、こういうソースを受け止める力が強いです。
どんな相手でも受け止める、包容力のある食材です。

真鯛のカマで白ワインを飲み、じゃがいもでビールに戻る。
そんな行ったり来たりも楽しい一皿です。

エビと小松菜のフジッリにも

さらに、エビと小松菜のフジッリにも使いました。

エビと小松菜のフジッリ 生山椒とバジルのジェノベーゼ
エビと小松菜のフジッリにも、生山椒とバジルのジェノベーゼを使いました。

フジッリは、らせん状の溝にソースがよく絡みます。
この山椒ジェノベーゼのように、少し粒感のあるソースにはぴったりです。

エビの甘み。
小松菜の青み。
バジルの香り。
山椒のしびれ。

普通のジェノベーゼよりも、後味が軽く感じます。

小松菜の青さと山椒の青さがつながり、エビの甘みをバジルが包みます。
フジッリの溝には、アーモンドとアンチョビの旨みが入り込みます。

パスタの形状というのは大事です。
スパゲッティならすっと流れるところを、フジッリはしっかり捕まえてくれます。
仕事が丁寧です。

このジェノベーゼの使い方

この生山椒とバジルのアーモンドジェノベーゼは、かなり使い道があります。

  • 焼き魚にのせる
  • 蒸し鶏にかける
  • じゃがいもに絡める
  • 冷奴に少しのせる
  • パスタに使う
  • バゲットに塗る
  • クリームチーズにのせる
  • そうめんに絡める

特に、魚との相性は良いです。

普通のジェノベーゼよりも、山椒の爽やかさがあるので、脂のある魚にも合わせやすいです。
鯛、鰆、ブリ、鮭、アジあたりにも良さそうです。

肉なら、鶏肉や豚肉。
特に蒸し鶏にはかなり合うと思います。

保存について

生のバジルを使っているので、長期保存には向きません。

冷蔵なら2〜3日を目安に使い切るのがおすすめです。
表面にオイルを少し張っておくと、酸化しにくくなります。

長く楽しみたい場合は、小分けにして冷凍します。
使う分だけ解凍すれば、パスタや焼き魚にすぐ使えます。

冷蔵庫の奥に入れて、忘れたころに発見するのはおすすめしません。
それはもう、ソースではなく、反省材料です。

ソムリエのひとこと

真鯛のカマ焼きに合わせるなら、白ワインが良いです。

おすすめは、ソーヴィニヨン・ブラン、アルバリーニョ、甲州、ヴェルメンティーノ。
山椒とバジルの青い香りに、ワインの酸とミネラル感がよく合います。

エビと小松菜のフジッリなら、ソアヴェやガヴィも良いです。
エビの甘みとバジルの香りを、やさしくまとめてくれます。

ビールなら、軽めのラガーやピルスナー。
焼酎なら、炭酸割りもおすすめです。

山椒の爽やかなしびれがあるので、重たい赤ワインよりも、軽やかな白や泡の方が合わせやすいです。

ただし、真鯛のカマ焼きとじゃがいもフライにこのジェノベーゼをたっぷりかけると、ビールもワインも進みます。

料理としては成功です。
節制としては、やや課題が残ります。

合わせた焼酎は「彩響(あやひびき)」のソーダ割り

今回、生山椒とバジルのアーモンドジェノベーゼに合わせたのは、薩摩酒造の芋焼酎「彩響(あやひびき)」。

清酒酵母を使い、低温発酵で仕込まれた芋焼酎で、ラベルにもあるように、まるで青リンゴのような爽やかな香りが特徴です。

これをソーダ割りにして、真鯛のカマ焼きとエビと小松菜のフジッリに合わせました。

これが、かなり良かったです。

山椒の青い香り、バジルの爽やかさ、小松菜の青み。
そこに、彩響の青リンゴのような香りがきれいにつながります。

真鯛のカマ焼きには、魚の脂と皮目の香ばしさがあります。
ジェノベーゼには、アーモンドの香ばしさ、アンチョビの旨み、太白胡麻油のコクがあります。

そこへソーダ割りの炭酸が入ると、口の中がすっと軽くなります。
そしてまた、真鯛に戻りたくなる。

エビと小松菜のフジッリにもよく合いました。
エビの甘み、小松菜の青さ、バジルと山椒の香り。
そこに青リンゴのような香りの焼酎ソーダ。

これは、かなり相性が良いです。

白ワインももちろん合いますが、この組み合わせは焼酎ソーダの勝ち筋もあります。

料理としては爽やか。
お酒としては軽やか。
結果として、グラスが空く速度だけは軽やかではありません。

お酒は20歳になってから。
そして、山椒ジェノベーゼと彩響ソーダ割りは、飲みすぎ注意です。

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生山椒を使ったおつまみ調味料はこちら。

アンチョビ太白胡麻油漬けと透明醤油漬けを作っています。
今回のジェノベーゼは、そこから生まれた派生レシピです。

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まとめ

生山椒とバジルで、アーモンドジェノベーゼを作りました。

胡桃ではなくアーモンドにしたことで、香ばしく軽やかな仕上がりに。
バジルの青い香りに、山椒の爽やかなしびれ。
アンチョビの旨みと太白胡麻油のコクも加わり、魚にもパスタにも合う万能ソースになりました。

真鯛のカマ焼きとじゃがいもフライには、たっぷりかけて。
エビと小松菜のフジッリには、ソースとして絡めて。

生山椒は、醤油漬けやオイル漬けだけではありません。
バジルと合わせれば、こんなジェノベーゼにもなります。

小さな緑の粒ですが、まだまだ働きます。

山椒、なかなかの人材です。
採用してよかったです。

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