赤紫蘇シロップを作ると、必ず残るものがあります。
そうです。
煮出したあとの赤紫蘇の葉。
シロップ作りの主役を終えた赤紫蘇の葉は、鍋の中で少し色が抜け、しんなりして、いかにも「私はもう仕事を終えました」という顔をしています。
でも、ここで捨てるのはもったいない。
赤紫蘇は、まだ働けます。
むしろここからが、くんの台所では本番です。
今回は、赤紫蘇シロップを作ったあとの残り葉を使って、自家製豆板醤と自家製そら豆味噌の発酵ふりかけを作りました。
普通なら「ゆかり風ふりかけ」にするところですが、そこに豆板醤とそら豆味噌を入れる。
赤紫蘇の香り、豆板醤の辛味、そら豆味噌の旨味、かつお節と胡麻の香ばしさ。
これはもう、残りものではありません。
白ごはんを呼びに行くタイプのふりかけです。

赤紫蘇シロップの残り葉は捨てない
赤紫蘇シロップを作るとき、赤紫蘇の葉を煮出します。
すると、赤紫蘇の色と香りはシロップの方へ移ります。
葉は緑っぽくなったり、少しくすんだ色になります。
ここで「もう出がらしだな」と思いがちですが、まだ香りも食感も残っています。
そのままだと少し味が抜けているので、ふりかけにするときは、足りないものを補います。
- 香ばしさ
- 辛味
- 旨味
- 油のコク
- 酸味の戻し
このあたりを足してあげると、赤紫蘇の残り葉が一気に化けます。
赤紫蘇、再就職です。
しかもかなり良い職場に入りました。

今回作るふりかけの特徴
今回のふりかけは、いわゆる乾いたパラパラふりかけではありません。
少ししっとりした、食べる辣油とふりかけの間のような仕上がりです。
ごはんにのせてもいいし、冷奴、納豆、そうめん、豚しゃぶ、蒸し鶏、カツオに添えてもおいしい。
赤紫蘇の爽やかさに、豆板醤と味噌の発酵感が入るので、ただの副菜ではなく、料理の味を決める小さな調味料になります。
名前をつけるなら、
赤紫蘇の発酵辛味ふりかけ
です。
ちょっと真面目に言うと発酵調味料。
普通に言うと、ごはん泥棒。
さらに正直に言うと、冷蔵庫にあると夜中に一口食べたくなる危険物です。
材料
作りやすい分量です。
- 赤紫蘇シロップを作ったあとの葉:赤紫蘇の葉100g分くらい
- 太白胡麻油:大さじ1〜1.5
- 自家製豆板醤or市販の豆板醤:小さじ1〜2
- 自家製そら豆味噌or市販の味噌:小さじ1〜2
- 白ごま:大さじ1
- 我が家で使うかつお節:ひとつかみ
- 醤油または透明醤油:小さじ1〜2
- 赤紫蘇シロップ:小さじ1/2〜1
- 酢または我が家で使うレモン汁:数滴
- 塩:必要なら少々
豆板醤とそら豆味噌は、塩味があるので入れすぎ注意です。
最初は少なめに入れて、最後に味見して調整するのがおすすめです。
赤紫蘇シロップを少し戻すと、赤紫蘇らしい甘酸っぱさが戻ります。
ただし入れすぎるとベタつくので、ほんの少し。
赤紫蘇シロップは助演俳優です。主役にしないのが大事です。
ふりかけ作りにあると便利なもの
赤紫蘇の残り葉ふりかけは、太白胡麻油、白ごま、かつお節があると香りと旨味がしっかり出ます。
保存する場合は、浅めの保存容器が便利です。ごはんや冷奴にちょっとのせたいとき、取り出しやすいです。
作り方
1. 赤紫蘇の残り葉をしっかり絞る
赤紫蘇シロップを煮出したあとの葉を、ザルに上げます。
粗熱が取れたら、手でしっかり絞ります。
ここがかなり大事です。
水分が多いままだと、ふりかけというより「赤紫蘇のしっとり炒め」になります。
それはそれで悪くありませんが、保存性も落ちますし、味もぼやけます。
できるだけ水分を抜いてから炒めるのがポイントです。
2. 細かく刻む
絞った赤紫蘇の葉を、包丁で細かく刻みます。
細かすぎるペースト状にするより、少し食感が残るくらいがおすすめです。
ごはんにのせたとき、赤紫蘇の葉の存在感が少しある方がおいしいです。
太い茎が入っている場合は、ここで硬そうな部分を取り除きます。
細い茎は刻めば食感のアクセントになります。
3. フライパンで乾煎りする
マイヤーフライパンに刻んだ赤紫蘇を入れます。
最初は油を入れず、中火で乾煎りします。
焦がさないように混ぜながら、水分を飛ばしていきます。
目安は3〜5分。
赤紫蘇が少し軽くなって、フライパンに広がる感じになればOKです。
ここで水分を飛ばしておくと、味が入りやすくなります。
ふりかけ作りは、まず水分との会議です。
この会議、長引くとだいたい失敗します。

4. 太白胡麻油を加える
赤紫蘇の水分が少し飛んだら、太白胡麻油を加えます。
太白胡麻油は香りが強すぎないので、赤紫蘇の風味を邪魔しません。
普通のごま油でも作れますが、香りが強く出るので、中華感がかなり前に出ます。
今回は赤紫蘇の香りも活かしたいので、太白胡麻油がちょうど良いです。
5. 自家製豆板醤と自家製そら豆味噌を加える
火を弱めて、自家製豆板醤と自家製そら豆味噌を加えます。
豆板醤は焦げやすいので、弱火でゆっくり炒めます。
赤紫蘇に豆板醤と味噌を絡めるように、全体を混ぜます。
ここで一気に香りが変わります。
赤紫蘇の爽やかさに、豆板醤の辛味とそら豆味噌の旨味が入って、台所が急に発酵料理の顔になります。
赤紫蘇の夏休みに、豆板醤と味噌が合宿に来た感じです。

6. 醤油と赤紫蘇シロップを少し加える
味を見ながら、醤油または透明醤油を少し加えます。
普通の醤油なら、香ばしくごはん向きに。
透明醤油なら、赤紫蘇の香りをきれいに活かしやすいです。
赤紫蘇シロップも少しだけ加えます。
シロップをほんの少し戻すことで、赤紫蘇らしい甘酸っぱさが戻ります。
入れすぎるとベタつくので、小さじ1まで。
このあたりは、ふりかけの味見をしながら調整します。
7. 白ごまとかつお節を加える
全体に味がなじんだら、白ごまとかつお節を加えます。
白ごまは香ばしさ。
かつお節は旨味と水分調整。
かつお節が余分な水分を吸ってくれるので、しっとりしながらもまとまりやすくなります。
全体がしっとりパラッとしたら完成です。
完全に乾かす必要はありません。
今回は、しっとり系の食べるふりかけです。

おいしく作るポイント
水分を飛ばしてから味を入れる
赤紫蘇の残り葉は、水分をたっぷり含んでいます。
先にしっかり絞って、さらにフライパンで乾煎りしてから味を入れると、味がぼやけません。
豆板醤と味噌は焦がさない
豆板醤と味噌は焦げやすいです。
強火で炒めると、香ばしさを通り越して苦味が出ます。
弱火でじっくり、香りを出すくらいがちょうど良いです。
赤紫蘇シロップは少しだけ戻す
赤紫蘇シロップを少し加えると、残り葉に赤紫蘇らしい甘酸っぱさが戻ります。
ただし、入れすぎるとふりかけがベタつきます。
小さじ1以下がおすすめです。
最後にかつお節でまとめる
かつお節は旨味だけでなく、水分を吸って全体をまとめる役割もあります。
赤紫蘇、豆板醤、そら豆味噌、太白胡麻油を、かつお節が最後に「はい、皆さん整列してください」とまとめてくれます。
かつお節、現場監督です。

保存方法
完成したふりかけは、清潔な保存容器に入れて冷蔵保存します。
しっとりタイプなので、長期保存向きではありません。
- 冷蔵保存:3〜4日目安
- しっかり水分を飛ばした場合:5日くらい
- 長く保存したい場合:小分け冷凍がおすすめ
食べるときは、清潔な箸やスプーンで取り出します。
ごはんにのせるだけでなく、料理のトッピングとしても使えます。
作り置きには浅めの保存容器が便利
しっとりふりかけは、浅めの保存容器に入れると取り出しやすく、冷蔵庫でも場所を取りにくいです。
小分け冷凍するなら、少量ずつ分けられる保存容器や冷凍対応の小分けパックも便利です。
おすすめの食べ方
白ごはんにのせる
まずは白ごはんです。
これはもう、説明不要です。
赤紫蘇の香り、豆板醤の辛味、味噌の旨味、胡麻とかつお節。
ごはんの上にのせた瞬間、ふりかけというより小さなおかずになります。
おにぎりにする
温かいごはんに混ぜて、おにぎりにしてもおいしいです。
少し塩を足して握ると、冷めても味がぼやけません。
中にチーズや焼き鮭を入れても合います。
冷奴にのせる
冷奴にこのふりかけをのせて、太白胡麻油を少し垂らす。
これだけで一品になります。
豆腐の淡い味に、赤紫蘇と豆板醤の香りがよく合います。
納豆に混ぜる
納豆に混ぜるのもおすすめです。
納豆の発酵感に、豆板醤とそら豆味噌の発酵感が重なります。
発酵同士の親睦会です。
かなり仲良くなります。
そうめんにのせる
冷たいそうめんにのせてもおいしいです。
めんつゆに少し溶かしてもいいし、上にそのままのせても良いです。
大葉、茗荷、きゅうり、温泉卵と合わせると、夏のお昼ごはんが一気に楽しくなります。
カツオに合わせる
カツオにもかなり合います。
カツオにこの赤紫蘇ふりかけ、太白胡麻油、レモン汁を少し。
海苔で巻いて食べたら、かなり強いです。
赤紫蘇の香り、カツオの鉄っぽい旨味、豆板醤の辛味。
これは酒もごはんも進みます。
赤紫蘇シロップとセットで作るのがおすすめ
このふりかけは、赤紫蘇シロップを作ったあとの残り葉で作ります。
つまり、まず赤紫蘇シロップを作る。
そして、その残り葉でふりかけを作る。
この流れがとても良いです。
飲み物とごはんのお供が同時にできます。
赤紫蘇を買っただけなのに、冷蔵庫に夏の赤いシロップと、発酵辛味ふりかけが並びます。
冷蔵庫を開けたとき、少しうれしい。
こういう小さなうれしさが、台所の手仕事の良いところです。
関連記事:
赤紫蘇シロップの作り方|氷砂糖と炭酸割りで楽しむ夏の保存ドリンク
今回のまとめ
赤紫蘇シロップを作ったあとの葉は、捨てずにふりかけにできます。
そのままだと少し味が抜けていますが、水分を飛ばして、豆板醤、そら豆味噌、太白胡麻油、白ごま、かつお節を合わせると、一気においしいごはんのお供になります。
赤紫蘇の爽やかさ。
豆板醤の辛味。
そら豆味噌の旨味。
かつお節と胡麻の香ばしさ。
残り葉とは思えない、しっかりした味のふりかけです。
白ごはんにのせても、冷奴にのせても、そうめんに合わせても、カツオに絡めてもおいしい。
赤紫蘇シロップを作ったら、ぜひ残り葉まで使ってみてください。
シロップで飲んで、残り葉で食べる。
赤紫蘇、最後まで良い仕事をします。
台所に来た赤紫蘇を、最後まできっちり使い切る。
それだけで、ちょっと得した気分になります。
しかもおいしい。
これはもう、作らない理由がありません。

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