おかわかめとおかひじきの透明醤油出汁お浸し|ぬめりとシャキシャキ、夏の涼味小鉢

おつまみ・酒肴

おかわかめとおかひじきで、透明醤油の出汁お浸しを作りました。

おかわかめは、茹でるとつるんとしたぬめりが出て、まるでわかめと青菜の間を涼しい顔で歩いているような野菜。そこに、おかひじきのシャキシャキ食感を合わせます。

つまり、ひと口で言うと、「ぬめり担当」と「シャキシャキ担当」が出汁の中で平和的会談をしている小鉢です。

普通の醤油で作っても美味しいのですが、今回は透明醤油を使いました。これが大正解。出汁の色を濁さず、青菜の緑がきれいに残ります。

食卓に出した瞬間、見た目が涼しい。体感温度が少し下がります。気象庁には報告していませんが、くん調べではかなり下がります。

おかわかめの葉をパックに入れた状態
今回使ったおかわかめ。厚みのある葉で、茹でるとつるんとした食感になります。

おかわかめとおかひじきは相性抜群

おかわかめは、茹でると表面にぬめりが出て、出汁をよくまといます。まるで出汁を自分の衣装として着こなす、夏野菜界のベテラン俳優です。

一方のおかひじきは、細くてシャキシャキ。噛むたびに軽い歯ざわりがあり、淡白ながら青い香りがあります。

この2つを合わせると、

  • おかわかめのつるんとしたぬめり
  • おかひじきのシャキシャキ食感
  • 昆布出汁の旨み
  • 透明醤油の上品な塩味

これがひとつの小鉢にまとまります。

派手な料理ではありません。でも、こういう料理が食卓にあると、全体が急に整います。会議で言えば、あまり発言しないけれど最後に一言で場をまとめる人です。

透明醤油で作る理由

この料理は、透明醤油で作るのがかなりおすすめです。

普通の濃口醤油で作ると、どうしても出汁が茶色くなります。それはそれで美味しいのですが、おかわかめとおかひじきのきれいな緑が少し沈んで見えてしまいます。

その点、透明醤油なら出汁の色を濁さず、素材の色をそのまま活かせます。

味わいも強すぎず、昆布出汁の旨みや青菜の香りを邪魔しません。

つまり透明醤油は、ここでは「自分は前に出ないけれど、全員をきれいに見せる名司会者」です。お料理界の安定感。安心して番組を任せられます。

透明醤油の使い方や、くんの台所で実際に作ってきた透明醤油レシピはこちらにまとめています。

透明醤油の使い方|日曜天国で話題のフンドーダイ透明醤油レシピ集

透明醤油をさらに発酵調味料にしたい方は、白い醤油麹もおすすめです。色をつけずに、旨味だけを重ねられる便利な調味料です。

色をつけない、旨味だけを重ねる——白い醤油麹という静かな革命

材料

作りやすい分量です。

  • おかわかめ:1パック
  • おかひじき:1パック
  • 昆布:5cm角くらいを1枚
  • 出汁:250〜300ml
  • 透明醤油:大さじ1と1/2〜大さじ2
  • みりん:小さじ1〜2
  • 塩:ひとつまみ
  • お好みですだち、柚子皮、白ごま、太白胡麻油少々

出汁は昆布出汁でも、かつお昆布出汁でも美味しいです。今回は透明感を活かしたいので、あまり濃すぎない出汁がおすすめです。

作り方

1. おかひじきを茹でる

沸騰したお湯に塩を少し入れ、おかひじきを茹でます。

茹で時間は30〜40秒くらい。シャキシャキ感を残したいので、茹ですぎないのがポイントです。

茹でたらすぐに冷水に落とし、色止めします。

おかひじきを鍋でさっと茹でている様子
おかひじきは短時間でさっと茹でます。シャキシャキ感を残すのが美味しさのポイントです。

2. おかわかめを茹でる

おかわかめは火が入りやすいので、同じ湯で10〜20秒ほどさっと茹でます。

葉が鮮やかな緑になり、少しつるっとした感じが出れば十分です。

こちらもすぐに冷水に落とします。

3. 水気をしっかり切る

おかひじきとおかわかめの水気をしっかり切ります。

ここがかなり大事です。水気が多いと出汁が薄まり、味がぼやけます。

特におかわかめはぬめりがあるので、優しく扱いながら、でも余分な水分はきちんと切ります。

4. 透明醤油の出汁地を作る

出汁に透明醤油、みりん、塩を加えて味を整えます。

目安は、

  • 出汁:250〜300ml
  • 透明醤油:大さじ1と1/2〜大さじ2
  • みりん:小さじ1〜2
  • 塩:ひとつまみ

みりんを入れる場合は、軽く煮切ってから使うと味がきれいです。

味見をして、「少しだけ濃いかな?」くらいで大丈夫です。野菜から水分が出るので、あとでちょうどよくなります。

5. 昆布と一緒に浸す

保存容器に、おかひじき、おかわかめ、昆布を入れ、透明醤油の出汁地を注ぎます。

昆布を入れることで、じわっと旨みが出て、味に厚みが出ます。

ただし、昆布は長く入れすぎるとぬめりと昆布感が強くなりすぎることがあります。30分〜1時間ほどで一度取り出すのがおすすめです。

昆布は名脇役ですが、ずっと居座ると急に主役の顔をしてきます。出汁界にも、そういう方はいらっしゃいます。

おかわかめとおかひじきと昆布を透明醤油の出汁に浸している様子
透明醤油の出汁地に、おかわかめ・おかひじき・昆布を浸します。色が濁らず、緑がきれいに残ります。

6. 冷蔵庫でしっかり冷やす

冷蔵庫で30分以上冷やします。

できれば1〜2時間置くと、出汁がしっかりなじみます。

冷やすことで、おかわかめのつるんとした食感が引き立ち、おかひじきのシャキシャキ感もより涼しく感じます。

透明醤油の出汁に浸かったおかわかめとおかひじきと昆布
冷やして味を含ませた状態。おかわかめの濃い緑と、おかひじきの明るい緑のコントラストがきれいです。

盛り付け

しっかり冷えたら、ガラスの器に盛り付けます。

今回は透明感のある器に盛りました。これが大正解。

透明醤油の出汁、おかわかめのツヤ、おかひじきの明るい緑。見た目から涼しい小鉢になります。

食べる直前に、すだちを1〜2滴しぼっても美味しいです。柚子皮をほんの少しのせても、香りが立って前菜感が出ます。

太白胡麻油を使う場合は、本当に数滴で十分です。入れすぎると、せっかくの透明な出汁が一気にごま油記者会見になります。ここは香りだけで大丈夫です。

おかわかめとおかひじきの透明醤油出汁お浸しをガラス鉢に盛り付けた夏の副菜
おかわかめとおかひじきの透明醤油出汁お浸し。ぬめりとシャキシャキが楽しい、夏にぴったりの涼味小鉢です。

食べてみた感想

これはかなり良いです。

おかわかめは、つるんとしていて、出汁をしっかりまといます。噛むと青菜の香りがありつつ、わかめのようなぬめりがあって、冷たい出汁とよく合います。

おかひじきは、しっかりシャキシャキ。おかわかめだけだと少しやわらかい印象になりますが、おかひじきが入ることで食感にリズムが出ます。

このリズムが大事です。

おかわかめが「つるん」と来て、おかひじきが「シャキッ」と返す。食卓の中で、なかなか良い掛け合いをしています。ベテランと若手の名コンビです。

透明醤油の出汁は、色が淡いのに旨みはしっかりあります。見た目は上品、味はちゃんと出汁。こういうところが透明醤油の面白いところです。

美味しく作るポイント

おかひじきは茹ですぎない

おかひじきはシャキシャキ感が命です。30〜40秒くらいで十分です。

おかわかめはさらに短く

おかわかめは10〜20秒ほどでOK。茹ですぎるとやわらかくなりすぎるので、さっと火を通すくらいが美味しいです。

水気はしっかり切る

水気が残ると、出汁が薄まります。冷水に落としたあとは、しっかり水気を切ります。

出汁地は少し濃いめ

野菜から水分が出るので、出汁地は少し濃いめに作ると、冷やしたあとにちょうどよくなります。

昆布は途中で取り出す

昆布を入れると旨みが増しますが、長く入れすぎると昆布感が強くなります。30分〜1時間を目安に取り出すのがおすすめです。

アレンジ

このお浸しは、仕上げを少し変えるだけで雰囲気が変わります。

  • すだち:爽やかで一番おすすめ。夏の前菜感が出ます。
  • 柚子皮:香りが上品になり、和食感が強まります。
  • 白ごま:香ばしさが加わり、ご飯にも合いやすくなります。
  • 太白胡麻油:数滴でコクが出ます。入れすぎ注意です。
  • 青山椒:刻んで少し加えると、香りが立って大人の小鉢になります。

仕上げに青山椒の透明醤油漬けを少し刻んで加えると、香りが一気に立ちます。おかわかめのぬめり、おかひじきのシャキシャキ、山椒の清涼感で、かなり大人の小鉢になります。

生の山椒の実で作る2種のおつまみ|アンチョビ太白胡麻油漬けと透明醤油漬け

豚しゃぶにのせても最高

このお浸しは、そのまま小鉢で食べるだけではもったいないです。

今回は、安い豚細切れをしっとり豚しゃぶにして、下に刻んだケールを敷き、その上におかわかめとおかひじきの透明醤油出汁お浸しをのせました。

これが大正解。

豚しゃぶのやわらかい脂に、おかわかめのつるんとしたぬめりが絡み、おかひじきのシャキシャキが食感を入れてくれます。

さらに、透明醤油の出汁が全体をまとめてくれるので、ポン酢をかけた冷しゃぶとはまた違う、かなり上品な味になります。

今回はドレッシングもシンプルに、おかわかめの漬け出汁、レモン汁、太白胡麻油で作りました。

この組み合わせがとても良くて、出汁の旨み、レモンの酸味、太白胡麻油の丸みが、豚しゃぶと青菜をきれいにつないでくれます。

普通のごま油ではなく太白胡麻油にしたのもポイントです。香りが強すぎないので、透明醤油出汁の涼しさを邪魔しません。

これはもう、ドレッシングというより「出汁の続編」です。前作の世界観を壊さない、非常に優秀な二作目です。

豚しゃぶにおかわかめとおかひじきの透明醤油出汁お浸しをのせた冷製サラダ
安い豚細切れをしっとり豚しゃぶにして、おかわかめとおかひじきの透明醤油出汁お浸しをのせました。漬け出汁、レモン汁、太白胡麻油のドレッシングで、涼しい主菜になります。

安い豚細切れ肉をしっとり豚しゃぶにする方法

今回の豚しゃぶは、高級なしゃぶしゃぶ用のお肉ではなく、スーパーで買いやすい豚細切れ肉で作りました。

豚細切れ肉は、脂の入り方や厚みがバラバラなので、そのまま熱湯で茹でると、どうしても硬くなりやすいです。

でも、少しだけ下処理をすると、かなりしっとり仕上がります。

安い豚こまが、急に「私、実は冷製前菜もできます」という顔をしてきます。履歴書に書いていなかった特技です。

材料

  • 豚細切れ肉:200g
  • 酒:大さじ1
  • 水:大さじ1
  • 塩:ひとつまみ
  • 砂糖:ひとつまみ
  • 片栗粉:小さじ1〜1と1/2

茹で湯

  • 水:1L
  • 酒:大さじ2
  • 生姜の薄切り:2〜3枚
  • 長ねぎの青い部分:あれば少し

作り方

  1. 豚細切れ肉に、酒・水・塩・砂糖を揉み込みます。
  2. 片栗粉を全体に薄くまぶし、5〜10分ほど置きます。
  3. 鍋に水、酒、生姜、長ねぎを入れて沸かします。
  4. 沸騰したら火を弱め、湯温を70〜80℃くらいに落とします。
  5. 豚肉を少しずつ広げながら入れます。
  6. 肉の色が変わり、中心まで火が入ったら引き上げます。
  7. ザルに上げて、自然に冷まします。

ポイントは、グラグラ沸騰したお湯で茹でないことです。

豚細切れ肉は薄いので、強火で一気に茹でると硬くなりやすいです。湯温を少し落として、やさしく火を入れることで、しっとり仕上がります。

片栗粉を薄くまぶすことで、肉の表面にうっすら膜ができ、パサつきにくくなります。

いわば、豚肉に薄いレインコートを着せるようなものです。豪雨には勝てませんが、茹で湯の直撃くらいなら、ちゃんと守ってくれます。

冷やし方のポイント

冷しゃぶにする場合でも、氷水にドボンと入れるのはおすすめしません。

氷水で急冷すると、脂が固まり、肉がキュッと硬くなりやすいです。

おすすめは、ザルに上げて自然に冷ます方法です。急ぐ場合は、冷ました茹で汁や薄い出汁に軽くくぐらせるくらいがちょうど良いです。

豚肉は必ず中心まで火を通してから使ってください。

豚しゃぶのたれを発酵調味料で作りたい場合は、梅酢麹もおすすめです。梅の酸味と麹の旨み、太白胡麻油の丸みで、冷しゃぶや冷奴に使いやすい万能だれになります。

梅酢麹の作り方|酸っぱさの角が取れる、梅酢と米麹の発酵ドレッシングサラダ

豚しゃぶを冷たい麺に展開したい方は、こちらの冷製麻辣湯スープパスタもおすすめです。夏野菜と豚しゃぶを合わせると、暑い日でも食べやすい主菜になります。

夏野菜の冷製麻辣湯スープパスタ|体は涼しく、口だけ四川へ

合わせたいワイン

この料理は、かなり白ワイン向きです。

特に合わせたいのは、甲州

透明醤油の出汁、昆布の旨み、おかわかめのぬめり、おかひじきの青い香り。このあたりが、甲州の穏やかな果実味やほのかな苦味とよく合います。

他には、アルバリーニョやヴェルメンティーノも良さそうです。青い香りとミネラル感がある白ワインなら、かなりきれいに寄り添います。

泡なら、辛口のスパークリング。暑い日に冷やしたこの小鉢と泡を合わせたら、もうそれは夏の始球式です。誰が投げてもストライクです。

まとめ

おかわかめとおかひじきの透明醤油出汁お浸し。

これは、かなりおすすめの夏の副菜です。

おかわかめのつるんとしたぬめり、おかひじきのシャキシャキ食感、昆布出汁の旨み、透明醤油の上品な塩味。

地味なようで、ちゃんと美味しい。涼しくて、軽くて、食感が楽しい。

そして何より、見た目がきれいです。

透明醤油を使うことで、出汁が濁らず、青菜の緑がそのまま残ります。冷やしてガラス鉢に盛れば、夏の食卓にぴったりの小鉢になります。

こういう料理がひとつあると、食卓が整います。

主役ではないかもしれません。でも、こういう小鉢があるだけで、食事全体の印象がぐっと良くなります。

おかわかめとおかひじきを見かけたら、ぜひ透明醤油の出汁お浸しにしてみてください。

つるん、シャキッ、ひんやり。

夏の小鉢として、かなり優秀です。

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