蝦夷鹿ヒレを55℃で低温調理してカツにしたら、とんでもなく柔らかいジビエ料理になった

蝦夷鹿のヒレカツ 低温調理レシピ
蝦夷鹿のヒレ肉の55度低温調理した柔らかヒレカツ

蝦夷鹿のヒレ肉を低温調理して、ヒレカツにしました。

しかも今回は、ただの鹿カツではありません。

紹興酒と牛乳で6時間臭みを取り、55℃で低温調理してから、衣をつけてカツレツにするという、少し手間はかかるけれど、仕上がりはかなりごちそう寄りの一皿です。

断面はきれいなロゼカラー。 食感はびっくりするほど柔らかく、ジビエ特有の強い香りは穏やかに。 でも、鹿肉らしいレバーっぽい血肉の旨みはちゃんと残っています。

いわば、野性味はあるけれど、玄関で靴をそろえてから入ってくるタイプの蝦夷鹿です。

低温調理前の蝦夷鹿ヒレ肉。赤身が美しいジビエ肉
低温調理前の蝦夷鹿ヒレ肉。赤身の色がとてもきれいです。

今回作った料理

今回の主役は、蝦夷鹿の低温調理ヒレカツレツです。

付け合わせには、じゃがいもチップ、ほうれん草のエシレバターソテー、アメーラトマト。

仕上げには、くんのトリュフ醤油ソースを合わせました。

このソースがまた良い仕事をします。 鹿肉の血肉感、衣の香ばしさ、バターのコク、トマトの酸味、じゃがいもの香ばしさ。 それぞれが好き勝手にしゃべり出しそうなところを、トリュフ醤油ソースが「はい、では順番にどうぞ」とまとめてくれる感じです。

作っておくと便利なくんのトリュフ醤油ソースの記事はこちら。

くんのトリュフ醤油ソースの記事はこちら

材料

蝦夷鹿ヒレカツレツ

  • 蝦夷鹿ヒレ肉:適量
  • 牛乳:鹿肉が浸るくらい
  • 紹興酒:牛乳に対して少量
  • 塩:適量
  • 黒胡椒:適量
  • 薄力粉:適量
  • 卵:適量
  • パン粉:適量
  • 揚げ油、または多めの油:適量

付け合わせ

  • じゃがいも:適量
  • ほうれん草:適量
  • エシレバター:適量
  • アメーラトマト:適量
  • くんのトリュフ醤油ソース:適量

作り方

1. 蝦夷鹿ヒレ肉の下処理をする

まずは蝦夷鹿ヒレ肉の表面を確認します。

気になる筋や膜があれば取り除きます。 このひと手間で、食感がかなり変わります。

鹿肉は赤身が美味しい肉ですが、個体や部位によっては独特の香りが気になることもあります。 今回は、牛乳と紹興酒で6時間漬け込みました。

牛乳と紹興酒で臭み取りをしている蝦夷鹿ヒレ肉
牛乳と紹興酒で6時間。ジビエの香りをやわらげます。

牛乳で香りの角を丸くし、紹興酒で肉の風味を整えるイメージです。

ただし、臭みを完全に消してしまうと、鹿肉らしい魅力までどこかへ出張してしまいます。 今回は、ジビエ臭さは抑えつつ、鹿肉らしい血肉の旨みは残る仕上がりになりました。

2. 低温調理する

漬け込みが終わったら、鹿肉を取り出して、表面の水分をしっかり拭き取ります。

ここで水分が残っていると、あとで衣がつきにくくなります。 キッチンペーパーでしっかり水気を取ります。

今回は55℃で低温調理しました。

低温調理後の鹿肉は、しっとりした状態。 この時点ですでに柔らかさが伝わってきます。

55℃で低温調理した蝦夷鹿ヒレ肉
55℃で2時間低温調理した蝦夷鹿ヒレ肉。ここからカツレツに仕上げます。
ほったらかしで柔らかく、美味しくなる、天才調理器具。ローストビーフや鶏ハムも簡単に作れます。
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※ジビエの加熱について
ジビエは衛生管理されたものを使い、中心部まで十分に加熱することが大切です。低温調理をする場合も、肉の厚みや状態によって火の入り方が変わるため、中心温度計を使って確認してください。

3. 衣をつける

低温調理した鹿肉の表面をもう一度しっかり拭きます。

そして、塩、黒胡椒で下味をつけます。

あとは、薄力粉、卵、パン粉の順で衣をつけます。

パン粉をまとわせた蝦夷鹿ヒレカツ
低温調理後に衣をつけます。ここから短時間で香ばしく。

低温調理で中には火が入っているので、揚げる目的は中心まで火を入れることではなく、衣を香ばしく仕上げることです。

ここで長く揚げすぎると、せっかくのロゼカラーが遠い親戚のように去っていきます。 短時間でサクッと仕上げます。

4. 付け合わせを用意する

じゃがいもは薄くスライスして、チップ状に焼きます。

ほうれん草はエシレバターでソテー。 バターの香りが鹿肉の赤身とよく合います。

アメーラトマトはカットして添えます。 甘みと酸味がしっかりしているので、鹿肉と衣のコクをきれいに切ってくれます。

5. 盛り付ける

皿にほうれん草のエシレバターソテーを敷き、揚げた蝦夷鹿ヒレカツレツをのせます。

周りにじゃがいもチップとアメーラトマトを添えます。

仕上げに、くんのトリュフ醤油ソースをかけて完成です。

蝦夷鹿ヒレカツレツにじゃがいもチップ、ほうれん草のエシレバターソテー、アメーラトマトを添えた一皿
蝦夷鹿ヒレカツレツ。じゃがいもチップ、ほうれん草のエシレバターソテー、アメーラトマトを添えて。

断面はロゼカラー

カットしてみると、断面はきれいなロゼカラー。

これがもう、見た瞬間に少し黙ります。

「あ、これは成功ですね」と、台所にいる自分と目が合うタイプの断面です。

ロゼカラーに仕上がった蝦夷鹿ヒレカツレツの断面
断面はきれいなロゼカラー。低温調理ならではのしっとり感です。

食べてみると、とんでもなく柔らかい。

ヒレ肉らしいきめ細かさがあり、鹿肉の赤身の旨みがしっかりあります。 でも、紹興酒と牛乳で臭みを取っているので、嫌なジビエ臭さはありません。

それでいて、レバーっぽい血肉の味はちゃんと残っています。

この「臭みはないけど、鹿肉らしさはある」という着地点がかなり大事です。 香りを抜きすぎるとジビエ料理ではなくなりますし、残しすぎると少し人を選びます。

今回はちょうど良いところに着地しました。 着地姿勢としては、体操なら9.7点くらい出したいところです。

くんのトリュフ醤油ソースがよく合う

今回合わせたのは、くんのトリュフ醤油ソース。

鹿肉の鉄っぽい旨み、カツレツの衣、じゃがいもの香ばしさ、エシレバターのコク、アメーラトマトの酸味。

ここにトリュフ醤油ソースが入ると、一皿全体がグッとまとまります。

醤油の旨み、トリュフの香り、少し甘みのあるコク。 鹿肉にソースをつけても美味しいし、じゃがいもチップにつけても美味しい。 ほうれん草に絡んでも美味しい。

つまり、皿の上で全方向に働くソースです。 会社に一人いると助かるタイプです。

作っておくと便利なくんのトリュフ醤油ソースはこちら

この料理に合うワイン

蝦夷鹿ヒレカツレツに合わせるなら、ワインは赤がおすすめです。

特に今回のように、トリュフ醤油ソース、エシレバター、じゃがいも、アメーラトマトがある場合は、重すぎる赤よりも、酸と香りのある赤が合います。

本命はピノ・ノワール

鹿肉のしっとりした赤身、ロゼカラーの火入れ、トリュフ醤油ソースの香り。

ここにはピノ・ノワールがかなり合います。

ブルゴーニュ、ドイツのシュペートブルグンダー、北海道のピノ・ノワールあたりはとても良さそうです。

強く押すのではなく、香りで寄り添う。 鹿肉が主役として立てる合わせ方です。

アメーラトマトまで考えるならキャンティ・クラシコ

アメーラトマトの酸味、トリュフ醤油ソース、鹿肉の旨みまで考えると、キャンティ・クラシコもかなり良いです。

サンジョヴェーゼの酸が、カツレツの衣とバターのコクをきれいに流してくれます。

これは、ジビエ料理の中にイタリア料理の風を吹かせる組み合わせです。 風速は心地よい程度。洗濯物は飛びません。

泡ならロゼスパークリング

カツレツの衣に寄せるなら、ロゼスパークリングもおすすめです。

泡が油を切って、ロゼの果実味が鹿肉の赤身に寄り添います。

特に軽やかに食べたい時には、かなり良い選択です。

今回のポイント

  • 蝦夷鹿ヒレ肉は牛乳と紹興酒で6時間臭み取り
  • 低温調理後はしっかり水分を拭き取る
  • 衣をつけたら短時間で香ばしく揚げる
  • 付け合わせはバター、じゃがいも、トマトが好相性
  • トリュフ醤油ソースで一皿全体がまとまる

まとめ

蝦夷鹿ヒレ肉を、紹興酒と牛乳で臭み取りしてから低温調理し、カツレツに仕上げました。

ジビエ臭さは穏やかに。 でも、鹿肉らしい血肉の旨みはしっかり。

低温調理ならではの柔らかさと、カツレツの香ばしさが合わさって、かなり満足度の高い一皿になりました。

じゃがいもチップ、ほうれん草のエシレバターソテー、アメーラトマト、そしてくんのトリュフ醤油ソース。

これはワインが欲しくなる料理です。

鹿肉というと少しハードルが高く感じるかもしれませんが、下処理と火入れを丁寧にすれば、家庭でもかなり美味しく楽しめます。

低温調理とジビエ。 この組み合わせ、やっぱり強いです。

そして最後にひとこと。

蝦夷鹿、ヒレカツにすると、とんでもなく美味しいです。

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