西京焼きは焦げる。
ステーキは火を入れすぎる。
唐揚げはおいしいけれど、食べ終わったあとに油鍋と目が合う。
料理は食べるまでが本番だと思っていましたが、後片付けまで含めると、どうやら延長戦があります。
そんな台所の小さな失敗と面倒を減らしてくれたのが、エペイオス・ノンフライオーブンでした。
西京焼き、ステーキ、唐揚げ、ロティサリーチキン、乾燥料理、発酵調味料、朝ごはん。
この記事では、実際に使って作った料理をもとに、
- なぜ仕上がりを安定させやすいのか
- どんな料理に使えるのか
- 使って分かったデメリット
- どんな人なら使い切れるのか
を、料理人の目線で正直にまとめます。
ひとくちメッセージ
火加減に悩むなら、火を任せるのも料理のうち。
今日のエッセイ|火は気分屋、設定ボタンは生真面目
料理はセンスだと思っていませんか。
ボクも昔は、火加減が上手な人には、何か特別な才能があると思っていました。
ところが長く料理をしていると、失敗の多くは才能ではなく、温度と時間のズレから起きていることに気づきます。
ステーキが固くなる。
西京焼きの味噌だけが先に黒くなる。
唐揚げの衣がカリッとしない。
料理が下手だからではありません。
火というものが、なかなかの気分屋なのです。
同じ「中火」でも、コンロや鍋、食材の量によって熱の入り方が変わります。こちらが中火のつもりでも、向こうは少し強気で来ている場合があります。
その点、エペイオスは温度と時間を数字で決められます。
一度うまくいった設定を、次も再現しやすい。
料理が突然うまくなる魔法の箱ではありませんが、料理中に慌てる回数を減らしてくれる箱ではありました。
火は昨日のことを忘れますが、設定ボタンはわりと生真面目です。
先に結論|家でよく料理する人ほど使い切りやすい
エペイオス・ノンフライオーブンは、誰にでも必要な家電ではありません。
トーストをたまに焼く程度なら、もっと小さくて安い家電で十分です。
一方で、
- 西京焼きや焼き魚を焦がしたくない
- ステーキや肉料理の火入れを安定させたい
- 揚げ油と後片付けを減らしたい
- ロティサリー、乾燥、発酵にも使いたい
- 朝ごはんから夜のごちそうまで使い回したい
という人には、かなり頼れる1台です。
ボクが使い続けて感じた一番の長所は、何か一品だけを特別においしくすることではありません。
いろいろな料理の「ちょっと面倒」と「少し怖い」を、まとめて引き受けてくれること。
西京焼きの焦げを見張らなくていい。
唐揚げの油鍋を片付けなくていい。
ロティサリーチキンの焼きムラを気にし続けなくていい。
料理をよくする人ほど、この小さな差が積み重なります。
こんな人には向いています
- 週に何度も家で料理する人
- 魚、肉、揚げ物を幅広く作る人
- 温度と時間を決めて再現したい人
- 油鍋や魚焼きグリルの掃除を減らしたい人
- 乾燥や発酵まで一台で使いたい人
こんな人には少し持て余すかもしれません
- 料理をするのが月に数回程度の人
- 主な用途がトーストだけの人
- キッチンに設置スペースがない人
- 小さな丸型ノンフライヤーを探している人
- 使用後の網や受け皿も洗いたくない人
多機能家電は、使えば頼もしい。
使わなければ、なかなか堂々とした置物になります。
この記事で使っているエペイオス
ボクが料理に使っているのは、エペイオスの14Lノンフライオーブンです。
- 庫内容量:14L
- 本体寸法:幅約33cm×奥行き約37cm×高さ約38cm
- 本体重量:約9.6kg
- 消費電力:1400W
- 主な機能:オーブン、ノンフライ、トースト、乾燥、発酵、解凍
購入前には、本体を置く場所だけでなく、前の扉を開けるスペースも測っておくのがおすすめです。
家電というものは、お店で見ると少し小さく、家に届くと急に自信をつけます。
エペイオス・ノンフライオーブンでできること
くんの台所では、主に次のような料理に使っています。
- ステーキや塊肉の低温オーブン加熱
- 西京焼きや焼き魚
- 唐揚げや揚げないフライ
- ロティサリーチキンやケバブ
- レバーチップスや干し野菜の乾燥
- 白い醤油麹などの発酵調味料
- 朝ごはんの同時調理
オーブンとノンフライヤーだけでなく、乾燥と発酵まで使えるため、料理の仕込みから仕上げまで1台でつながります。
ひとつの料理を作る家電というより、台所の空いている仕事を見つけては引き受ける、少し働き者の助っ人です。
なぜエペイオスは失敗を減らしやすいのか
温度と時間を数字で決められる
フライパンや魚焼きグリルは、火力、食材との距離、鍋の厚さによって仕上がりが変わります。
エペイオスは温度と時間を設定できるため、一度うまくいった条件を次も試しやすいのが長所です。
完全に同じ仕上がりになるとは限りませんが、「今日は何となくこのくらい」という感覚頼りを減らせます。
熱風で表面の水分を飛ばしやすい
庫内に熱風を循環させて加熱するため、食材の表面を乾かしながら焼きやすくなります。
西京焼きの味噌を焦がしにくくしたり、唐揚げの衣を香ばしくしたり、肉の表面に焼き色をつけたり。
水分を飛ばすという、料理では地味だけれど大切な仕事を、黙々と進めてくれます。
火の前につきっきりにならなくていい
温度と時間を設定したら、ずっと火の前に立っている必要はありません。
その間にサラダを作る。
洗い物をする。
ワインを開ける。
最後の仕事だけ、なぜか予定より少し早く始まります。
複数の機能を使える
西京焼きだけでは、確かに高価な家電です。
ところが、唐揚げ、ステーキ、ロティサリー、乾燥、発酵、朝ごはんにも使い始めると、印象が変わります。
「高い家電」から、意外と毎週働いている家電になります。
使い続けて分かったデメリット
便利なところだけ紹介すると、記事が急に通販番組のようになります。
ここからは、使って分かった少し困るところも正直に書きます。
本体はなかなか大きい
14Lの庫内がある分、コンパクトな丸型ノンフライヤーではありません。
幅だけでなく、奥行きと高さもあります。
さらに扉を手前に開くため、本体前方にもスペースが必要です。
届いてから置き場所を考えると、キッチンで少し長めの会議が始まります。
洗い物がゼロになるわけではない
唐揚げやロティサリーチキンでは、油鍋を使わずに調理できます。
ただし、食材から落ちた脂は網や受け皿につきます。
つまり、
- 揚げ油の処理は減る
- コンロ周辺は汚れにくい
- でも網と受け皿は洗う
ということです。
世の中、そこまで都合よくはできていません。
それでも、油鍋を冷まし、こし、片付けるよりは、ボクはかなり楽だと感じています。
ファンの音はする
熱風を循環させる家電なので、調理中はファンの音がします。
ボクはキッチンで使う分には気になりませんが、無音ではありません。
肉は静かに焼かれていますが、機械は働いていることをそれなりに主張します。
一つの機能しか使わない人には割高
西京焼きだけ、トーストだけのために買うと、少しもったいないです。
魚、肉、揚げ物、乾燥、発酵など、複数の使い方をする人ほど、この家電の立場が強くなります。
買ったあとに何を作るかを想像できる人向きです。
置き場所と洗い物の手間を考えても、西京焼き、肉料理、唐揚げ、ロティサリー、乾燥、発酵まで使う人なら、出番を作りやすい1台です。
現在の価格と販売店は、こちらから比較できます。
実際に作って分かった、エペイオスの得意料理
ステーキ|火入れと焼き色を分けて考えられる







厚みのあるステーキは、最初からフライパンだけで仕上げようとすると、表面と中心の火入れを同時に考えなければなりません。
外側に焼き色をつけようとしているうちに、中まで火が入りすぎる。
反対に、中を気にして弱火にすると、香ばしさが足りない。
そこでボクは、エペイオスでゆっくり熱を入れ、最後にフライパンの強火で表面だけを焼いています。
火入れと焼き色を別々に考えると、ステーキ作りがかなり落ち着きます。
最後のフライパンは、肉に火を入れるというより、香りを着せる時間です。
発酵バターを加えると、台所が急にステーキハウスの顔をします。
ただし、オーブンの設定温度と肉の中心温度は同じではありません。
肉の厚み、重さ、調理前の温度によって中心まで温まる時間は変わります。低温で肉を加熱する場合は、芯温計で中心温度を確認し、安全な加熱条件を優先してください。

西京焼き|見張る料理から、待てる料理へ
西京焼きは、魚が難しいのではありません。
味噌の糖分が、とにかく先に焦げたがるのです。
魚焼きグリルでは、少し目を離しただけで、味噌が黒いスーツを着て出勤してくることがあります。
くんの台所では、表面の味噌を軽くぬぐい、クッキングシートにのせ、エペイオスで200℃・10分を基準に焼いています。
- 途中で返さない
- 何度も扉を開けない
- 味噌のかたまりは軽くぬぐう
この3つを守ると、味噌の色を残しながら、身をしっとり焼きやすくなります。
魚の厚みや種類によって焼き時間は調整しますが、西京焼きが「ずっと見張る料理」ではなくなったことが、一番助かりました。
▶ 西京焼きを焦がさず焼く詳しい手順はこちら


ロティサリーチキン|鶏が回ると食卓が少し盛り上がる
丸鶏をロティサリーフォークに刺し、庫内で回転させながら焼きます。
食材が回ることで、同じ面だけに熱が当たり続けにくく、表面を香ばしく仕上げやすくなります。
セットしてスイッチを押せば、あとは鶏が回る。
こちらはサラダを作りながら、ときどき眺める。
料理をしているというより、少し小さな公演を見ているような時間です。
串を通す作業と焼いた後の洗浄には多少手間がかかりますが、丸鶏料理のハードルはかなり下がりました。
皮は香ばしく、胸肉はブライン液を使うことでしっとり。
食卓の中央に置いたときの「今日は何かあるらしい」という雰囲気まで、一緒に焼き上がります。



この記事のYouTubeショート動画もあるよ
ノンフライ唐揚げ|揚げ油を出さないという選択
唐揚げはおいしい。
ただし、準備から油の処理までを考えると、作る前の決断が少し重い料理です。
エペイオスでは、衣をつけた鶏肉に少量の油をまとわせ、熱風で焼き上げます。
たっぷりの油で揚げた唐揚げと、まったく同じではありません。
それでも、表面は香ばしく、中はジューシーに仕上げやすい。
油鍋を出さず、コンロ周りへの油はねも減らせます。
「唐揚げを食べたい」と「今日は油鍋を洗いたくない」が同時に来た日には、かなり頼れます。
罪悪感がなくなるかどうかは、その後にビールを何本飲むかにもよります。





焼くだけではない、エペイオスの使い方
乾燥|ぶーちゃんのレバーチップスと干し大根
低温で加熱した豚レバーを薄く切り、乾燥機能でカリカリに仕上げると、ぶーちゃん用のレバーチップスになります。
余計な味つけをせず、材料が分かるおやつを家で作れるのは安心です。
完成後は、写真を撮るこちらの事情を一切考慮せず、かなりの速度で消えていきます。
乾燥機能は、犬用のおやつだけでなく、人間用の干し大根にも便利です。
天候を気にせず水分を抜けるので、紹興酒漬けや漬物の仕込みにも使えます。






発酵|白い醤油麹の温度管理
発酵調味料は、材料を混ぜたあと、一定の温度で待つ時間が大切です。
白い醤油麹では、米麹と透明醤油を合わせ、エペイオスの発酵機能を使っています。
途中でコンロの火加減を見る必要がなく、温度管理を機械に任せられます。
発酵というと、急に研究室のような顔をする料理ですが、実際にやることは混ぜて待つ。
人間が余計なことをしない方が、麹は落ち着いて仕事をします。





大きな魚|マグロテールも家でごちそうになる
マグロテールのように厚みがあり、魚焼きグリルでは少し構えてしまう食材も、広い庫内なら焼きやすくなります。
時間をかけて火を入れると、身はほくほく、皮の周りはぷるっと仕上がります。
魚屋で大きな部位を見かけても、「うちでは無理かな」と通り過ぎずに済む。
家電の価値は、作れる料理が増えることだけではなく、買える食材が増えることにもあります。






香草パン粉焼きと揚げない牡蠣フライ
牡蠣にチーズと香草パン粉をのせ、少量のオリーブオイルをかけて焼く。
油鍋を使わなくても、表面に香ばしさを作れます。
揚げない牡蠣フライも、パン粉に油をなじませて焼くことで、サクッとした食感を出しやすくなります。
揚げ物というより、香ばしく焼いたパン粉料理と考えると、仕上がりにも納得しやすいです。
牡蠣は濃厚。
衣は軽やか。
ワインを開ける理由としては、十分すぎます。






🍽 朝でも重すぎない、揚げない牡蠣フライ気分






ケバブ|ロティサリーは丸鶏だけではない
ロティサリー機能は、丸鶏だけのものではありません。
マリネした鶏肉をスピンローストグリルにセットすれば、回転させながらケバブを焼けます。
表面は香ばしく、中はしっとり。
焼き上がる様子を眺めていると、食べる前から少し楽しい。
料理は味が大切ですが、回っているというだけで集まる視線も、なかなか侮れません。





朝ごはん|毎日使えると家電の価値が変わる
夜のごちそうにしか使わない家電は、どうしても出番が限られます。
ところが、朝ごはんにも使い始めると、一気に日常の道具になります。
サルシッチャ、半熟卵、野菜などを庫内で同時に進め、その間にごはんと味噌汁を準備する。
全部をフライパンで順番に作るより、朝の渋滞が少なくなります。
朝から料理上手になったわけではありません。
火口の取り合いがなくなっただけです。





干し大根と半熟卵、サルシッチャの朝ごはん|エペイオスで整う朝

使って分かった本当の強さ
こうして料理を並べてみると、エペイオスの強さは、ひとつの料理を完璧に作ることではありません。
西京焼きの焦げを減らす。
肉の火入れを考えやすくする。
唐揚げの後片付けを軽くする。
乾燥や発酵の温度管理を任せる。
朝ごはんの作業を同時に進める。
台所にある小さな失敗や面倒を、少しずつ減らしていくことです。
ボクにとってエペイオスは、料理を特別に見せるための家電ではありません。
家で料理を続けやすくするための道具です。
ソムリエのひとこと
料理もワインも、温度によって印象が大きく変わります。
肉は火を入れすぎれば固くなり、白ワインは冷やしすぎれば香りを閉じます。
大切なのは、高い温度か低い温度かではありません。
その食材、そのワインに合った場所へ、きちんと着地させることです。
まとめ|料理を上手にするより、慌てる回数を減らす
エペイオスは、その着地点を数字で探しやすくしてくれる道具でした。
ただし、料理が完成したあとにワインを飲みすぎる問題については、今のところ対応機能がありません。
ぶーちゃんのひとこと
これがあれば、おやつ無限だね🐶

無限ではありません。
エペイオス・ノンフライオーブンは、置いただけで料理が上手になる家電ではありません。
冷蔵庫の残り物から献立を考える仕事も、洗った食器を棚に戻す仕事も、こちらに残されています。
それでも、
- 西京焼きを焦がしにくくする
- 肉の火入れを考えやすくする
- 揚げ油の処理を減らす
- ロティサリー料理を家で楽しむ
- 乾燥や発酵の温度管理を任せる
- 朝ごはんを同時に進める
という仕事を、1台で引き受けてくれます。
毎日のように料理する人。
魚や肉をよく焼く人。
揚げ物は食べたいけれど、油鍋とは少し距離を置きたい人。
そんな人には、かなり相性が良いと思います。
反対に、料理をする回数が少ない人や、一つの機能しか使わない人には、少し大きくて高価です。
誰にでも必要な家電ではありません。
ただ、家で料理する回数が多い人にとっては、特別な日の家電ではなく、失敗と面倒を減らす日常の道具になっていきます。
ボクが使っているエペイオスはこちらです。
エペイオスと一緒に読みたい記事
エペイオスを使った詳しい温度、時間、材料は、それぞれの記事にまとめています。




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